東京の求人情報会社、学情(東証: 2301)は、2025年11月から2026年7月までの9カ月間の売上高が前年同期比8.8%増の76億8000万円、営業利益が同13.7%増の9億6400万円だったと発表した。成長には偏りが見られ、同社の主力就職情報メディア「Re就活」はほぼ横ばいの同0.6%増の18億円にとどまった一方、人材紹介事業とイベント事業が成長を牽引した。
人材紹介事業「エージェント」は32.3%増の7億5900万円、就職・転職フェアなどを運営するイベント事業は16.6%増の26億5000万円となった。新卒採用サイト「Re就活キャンパス」は8.7%増の13億3000万円に伸びた。規模の小さい2事業は明暗が分かれ、学情のダイレクトリクルーティングサービスは高所得層でのマッチング件数増加により79.0%増の7100万円となった一方、国や自治体からの委託を受けて就労支援事業を手がけるソーシャルソリューション事業は14.1%減の5億3200万円にとどまった。第3四半期には当年度契約に関連する案件が順調に進捗したものの、上半期における前年度契約の減少分を相殺するには至らなかった。
| セグメント | 売上高 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| Re就活(主力求人サイト) | ¥1.8bn | +0.6% |
| エージェント(人材紹介) | ¥759mn | +32.3% |
| イベント(就職・転職フェア) | ¥2.65bn | +16.6% |
| Re就活キャンパス(新卒採用) | ¥1.33bn | +8.7% |
| ダイレクトリクルーティング | ¥71mn | +79.0% |
| ソーシャルソリューション | ¥532mn | -14.1% |
学情自身は、この明暗の背景に学生の就職活動行動があるとしている。2026年7月の調査によると、学生1人当たりの内々定保有数は平均1.46件で、前年の1.26件から増加した。複数の内々定を保有する学生が増えたことで、他社への辞退の連絡が届く時期が後ろ倒しになっている。この遅れにより、企業が欠員補充の必要性に気づき「Re就活」のようなサービスを利用し始める時期も遅くなる。同サービスは主に学生の内定辞退後の欠員補充に利用されている。その結果、若年層採用意欲全体は堅調に推移したものの、主力メディアの需要はほぼ横ばいにとどまった一方、この辞退サイクルとの結び付きが薄い人材紹介やイベントの需要は増加を続けた。
学情はまた、若手社員が夏季賞与受給後に短期間で退職するケースの増加に伴い、「Re就活」およびエージェントサービスへの欠員補充に関する問い合わせが増えていると指摘した。「Re就活」については、7月下旬以降新規受注が伸びているとしている。
経営陣は通期業績予想を据え置き、売上高は前期比8.9%増の120億円、営業利益は同11.4%増の26億円とした。内々定は正式な内定承諾ではなく、辞退時期の後ろ倒しという見方は独立した労働統計ではなく学情独自の学生調査に基づくものだ。とはいえ、この売上構成は、若年層人材の売り手市場が日本の求人業界のどの部分を押し上げ、どの部分が学生による他社辞退の正式な連絡を待たされているかを示している。
