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タイミー、売上高25%増も利益率縮小 プライム市場移行に向け準備開始

タイミーの四半期売上高は24.8%増、ワーカー稼働率は86.3%に達したが、営業利益は5.8%増にとどまり利益率は縮小、取締役会はプライム市場申請の準備を開始したばかりで申請日は未定

2026年9月10日3分で読めるタイミー215A
倉庫の荷降ろし場に置かれたシフト管理用タブレット端末が、抽象的なワーカーマッチングのデータ画面を表示している様子を描いたエディトリアルイラスト。背景には安全ベストを着用したワーカーの姿が見える。

東証上場のスポットワークプラットフォーム、タイミーは9月10日、取締役会が東京証券取引所プライム市場への市場変更申請の準備を進めることを決議したと投資家向けに発表した。同社はこれがあくまで準備段階であることを明確にしており、申請日も承認日もまだ決まっていない。

この発表は、需要面では事業が依然として拡大する一方で収益性は低下していることを示す四半期決算とともに公表された。2026年7月31日までの四半期において、売上高は24.8%増の104億4000万円、流通取引総額(クライアントがプラットフォームを通じてワーカーに支払う賃金・報酬の総額)は18.8%増の336億9000万円となり、タイミーの平均テイクレートは28.7%を維持した。ワーカー稼働率(募集されたシフトのうち実際に充足された割合)は前年同期比0.4ポイント上昇し、高水準の86.3%を維持した。登録ワーカー数は1472万人を突破し、登録クライアント事業所数は48万8000カ所を超えた。

タイミー FY2027 第1四半期スナップショット(2026年5月~7月)
比較数値は、決算サマリー表における会計年度ラベルベースの比較ではなく、同社独自の同一暦月四半期による前年同期比を使用している。
指標前年同期今四半期前年同期比
売上高¥8.37bn¥10.44bn+24.8%
営業利益¥1.83bn¥1.94bn+5.8%
営業利益率21.9%18.6%-3.3ポイント
純利益¥1.26bn¥1.27bn+1.3%
スポットワーク流通取引総額該当なし¥33.69bn+18.8%
ワーカー稼働率該当なし86.3%+0.4ポイント

利益はこれに追いつかなかった。営業利益は5.8%増の19億4000万円にとどまり、営業利益率は前年同期の21.9%から3.3ポイント低下し18.6%となった。純利益はわずか1.3%増の12億7000万円で、純利益率は2.8ポイント低下し12.2%となった。経営陣はこの収益圧迫について、中核のスポットワーク事業への戦略的なマーケティング投資の継続と、立ち上げ段階にある複数の非スポットワーク事業での損失によるものとしている。

業種別の動向にはばらつきがあった。飲食業界向けスポットワークの売上高成長率は、1年以上に及ぶマイナス成長を経て再びプラスに転じたが、経営陣はこの反転を、店舗レベルの担当者ではなく本社経営層への直接的な営業アプローチによるものとしている。物流・小売業界は、季節需要の遅れをもたらした冷夏、中東情勢に絡む混乱、大手物流クライアント1社からの発注減少の影響を受け、成長が鈍化した。介護・福祉分野の業務は、ベネッセグループの人材派遣関連会社との提携に支えられ、高い成長を続けた。

利益率が縮小する中でも、財務体質は改善した。自己資本比率は42.4%から46.6%に上昇し、純資産は170億4000万円に増加、短期借入金は12億円削減され123億円となった。6月に公表した通期見通しは据え置かれ、売上高は476億円から488億円、営業利益は88億2000万円から97億5000万円としている。

ここで一つ留意すべき点がある。タイミーは決算期を変更しており、その結果生じた変則決算期はわずか6カ月間だった。そのため、公式決算資料における前年同期は今四半期(2026年5月~7月)とは異なる暦月(2025年11月~2026年1月)を対象としており、単純な暦月ベースでの直接比較はできない。同社が強調する売上高24.8%増、営業利益5.8%増という数値は、これに代わり1年前の同じ暦月同士を比較したものだ。次の具体的な動きを注視する投資家は、タイミーが約束しているのはプライム市場申請書類の準備であり、申請提出の時期ではない点に留意すべきだろう。