東証上場の建設・賃貸住宅事業者である大東建託は2026年7月9日、関東財務局に発行登録追補書類を2件提出した。これは4月に当局の承認を受けて以来手つかずだった500億円の社債発行登録枠を活用するものだ。両提出書類を合わせると、同社は300億円の無担保社債を組成しようとしているが、提出日時点ではいずれも実際には発行されていなかった。
1件目の提出書類は、新規発行する2シリーズに均等に振り分けた200億円を対象とする。第3回無担保社債は2029年7月13日満期の3年債で表面利率は2.086%、第4回は2031年7月15日満期の5年債で表面利率は2.596%となる。いずれも2026年7月15日に払込を行い、引受シンジケート団も共通で、野村証券が各60億円を主幹事として引き受け、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、SMBC日興証券、SBI証券、大和証券が名を連ねる。両シリーズとも社債管理者を設置しておらず、書類によれば会社法第702条ただし書の例外規定に基づくものだという。
| シリーズ | 金額 | 表面利率 | 満期 | 払込日 |
|---|---|---|---|---|
| 第3回(3年無担保社債) | ¥10bn | 2.086% | 2029年7月13日 | 2026年7月15日 |
| 第4回(5年無担保社債) | ¥10bn | 2.596% | 2031年7月15日 | 2026年7月15日 |
| 第2回(3年無担保社債) | ¥10bn | 2.09% | 2029年7月27日 | 2026年7月27日 |
同日付で別の追補書類番号のもとに提出された2件目の書類は、3本目のトランシェを追加するものだ。表面利率2.09%、2029年7月27日満期の100億円の3年債で、同一プログラムのもとで発行される第2回債にあたる。他の2シリーズと異なり、こちらは三菱UFJ銀行を社債管理者として選任しており、引受団の顔ぶれもSBI証券を主幹事に、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、SMBC日興証券、大和証券が加わる別編成となっている。募集期間は7月10日から24日まで、払込日は7月27日で、他の2トランシェの払込から約2週間後となる。7月9日の提出時点でこの払込がまだ行われていなかったため、発行登録枠に基づく同社の累計発行実績は依然として計上されておらず、残存枠は500億円の全額のまま表示されている。
格付機関の格付投資情報センター(R&I)は7月9日、これらの社債にA(シングルA)格付を付与した。
3本のトランシェはいずれも資金使途が共通している。大東建託によれば、発行費用を差し引いた手取り金の合計は全額、2026年9月末までに返済期限を迎える短期借入金の返済に充てられる予定で、内訳は3年債・5年債分が約198億9000万円、第3回債分がさらに99億2000万円だという。これらの書類を合わせて見ると、大東建託が1週間のうちに短期の銀行借入を3つの満期にまたがる固定利付債券へと借り換えようとしていることが分かり、2028年4月に失効するまでの500億円の発行登録枠の大半はなお未使用のままとなっている。
