住友商事が800億円の自社株買いを完了した。しかも予定より大幅に前倒しでの完了となった。同社は2026年9月4日、東京証券取引所を通じて投資家に対し、取締役会が2026年5月1日に承認した自社株買いプログラムが完了したことを明らかにした。買い付け期間は2026年5月7日から9月3日までで、取締役会が当初設定した2027年3月31日の期限を大幅に前倒しした形だ。
最終トランシェは約定日ベースで2026年9月1日から3日にかけて実施され、5万7600株を1億480万円で取得した。5月以降に取得した分と合わせると、累計取得数は普通株式4765万3100株、取得金額は799億9000万円となり、いずれも東京証券取引所における市場買付けによるものだ。取締役会が承認した上限は自己株式を除く発行済株式数の約1.8%にあたる最大8800万株だったが、実際の取得額は承認された800億円のほぼ全額に達した。
| 項目 | 取締役会決議(2026年5月1日) | 実績 |
|---|---|---|
| 株式数 | 最大8800万株(自己株式を除く発行済株式数の約1.8%) | 4765万3100株(消却前発行済株式数の約1.0%) |
| 金額 | 最大800億円 | ¥79.99bn |
| 買付期間 | 2026年5月7日~2027年3月31日 | 2026年5月7日~9月3日 |
株式を取得した住友商事は、今度はそれを消却する必要がある。取締役会が併せて決議した会社法第178条に基づく決議では、取得した4765万3100株(消却前の発行済株式数の約1.0%)全てを2027年4月9日に消却するとしている。この消却が実行されると、同社の発行済株式数は47億3280万7636株に減少する。
その仕組み自体は大型株の資本還元策として特段目新しいものではない。市場で株式を買い付け、消却し、発行済株式数を1ポイント程度縮小するというものだ。注目すべきはそのペースだ。住友商事は約11カ月の買い付け期間に対し、4カ月に満たない期間でほぼ全ての予算を使い切り、2027年3月31日の期限を7カ月残して完了させた。株価の下落局面を待って買い進めるという姿勢ではなかったことがうかがえる。
