ソフトバンクグループが過半数を出資し、旧社名をSEグローバル・ホールディングスというAIデータセンター・電力開発会社のSB Energy, Inc.は、2026年9月15日に関東財務局へ有価証券届出書を提出し、計画中のナスダック新規株式公開(IPO)における国内個人投資家向け販売枠を開設した。国内販売分の上限は5億ドルで、届出書では参考為替レートにより773億円と表示されているが、最終的な規模と円建て金額はブックビルディング終了後に確定する。
同社は2026年8月31日にナスダック・グローバル・セレクト・マーケットおよびナスダック・テキサスへの上場を申請したが、本届出書提出時点では承認を得ていない。価格決定自体は2026年9月から2027年2月の間のいずれかの「条件決定日」に行われる予定で、届出書はこの日程がさらに後ろ倒しになる可能性があると注記している。みずほ証券USA LLCが単独引受人としてバイデッド・ディール(買取引受)方式を採用し、発行価格とSB Energyに直接支払う金額との差額を収益とする仕組みで、同社は別途の引受手数料を支払わない。個人投資家向けの申込みは、みずほ証券、大和証券、PayPay証券、楽天証券、SBI証券の国内証券5社が取り扱い、PayPay証券のアプリ経由では1万円単位での購入も可能で、申込みがPayPay証券の販売株数を上回った場合は抽選で配分される。同株式は東京では上場せず、国内販売枠を通じて購入した投資家は、上場日以降、申込みを行った証券会社を通じてナスダックでのみ取引できる。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 国内販売上限 | 最大5億ドル(届出書では773億円と表示) |
| 単独引受人 | みずほ証券USA LLC(バイデッド・ディール方式、同社による手数料負担なし) |
| 国内個人投資家向け販売会社 | みずほ証券、大和証券、PayPay証券、楽天証券、SBI証券 |
| ナスダック上場状況 | 2026年8月31日に申請、届出書提出時点で未承認 |
| 価格決定時期 | 2026年9月~2027年2月の間、さらに後ろ倒しになる可能性あり |
| NVIDIAのコミットメント | 議決権のないクラスN株式15億ドル分に加え、IPO価格の90%で転換されるフォワード契約に基づきすでに前払い済みの15億ドル分(私募であり本募集の対象外) |
日本国内販売枠とは別に、かつ本募集の登録対象外として、NVIDIAは私募により、募集完了後にIPO価格で議決権のないクラスN普通株式を15億ドル分取得することに合意しており、さらに同じ募集価格の90%で転換されるフォワード契約に基づき、追加で15億ドルをすでに前払いしている。OpenAIは名目上の行使価格0.01ドルで発行された約400万株分のワラントを保有しており、そのうち170万株超は募集完了時に自動的にネット・エクササイズ(差金決済型の権利行使)される。
ソフトバンクは上場後も議決権を維持する。株主間契約により、普通株式の過半数を保有する間は取締役最大6議席を指名でき、保有比率が5%を上回る限りは指名可能議席数を段階的に減らして最低1議席まで縮小する。SB Energyは、調達資金のほぼ全額をデータセンター・発電・蓄電プロジェクトの運転資金、運営費、建設費に充てるほか、Hickoryクレジット・ファシリティの一部返済や技術投資に充当する方針としているが、届出書提出時点で拘束力のある買収契約は締結していない。取締役、役員および既存株主のほぼ全員は、価格決定後180日間の株式売却禁止(ロックアップ)の対象となる。
