妊娠・育児関連のウェブメディアを運営するベビーカレンダー(東証:7363)は、9月15日の取締役会決議を経て、同名の食とライフスタイル誌を発行するオレンジページの発行済み株式9,910株全てを5億700万円で取得する。オレンジページは現在、東日本旅客鉄道(JR東日本)が全株式を保有しており、11月2日の取引完了時に全株式を移転する。
表面上の金額は、JR東日本が実際に引き出す金額を過小に見せている。株式譲渡に先立ち、オレンジページは事業継続に必要な運転資金のみを残し、JR東日本に約20億円の配当を支払う予定だ。ベビーカレンダーは開示資料で、5億円の株式取得価格に助言費用約700万円を加えた金額は、この配当が先に支払われることを前提に決定したと説明している。この順序が、一見不自然な差異を説明する。オレンジページの純資産は2026年2月28日時点で27億6000万円と、取得価格の数倍に達しているが、これはまさにJR東日本が株式売却前に手元資金の大半を引き出しているためだ。
オレンジページはいまだ黒字化していないものの、赤字幅は縮小している。売上高は2024年2月期の21億5000万円から2026年2月期には28億3000万円に増加し、同期間の純損失は4億1000万円から3900万円に縮小した。
| 決算期 | 売上高 | 純利益/純損失 |
|---|---|---|
| 2024年2月期 | ¥2.15bn | -4億1000万円 |
| 2025年2月期 | ¥2.36bn | -2億8100万円 |
| 2026年2月期 | ¥2.83bn | -3900万円 |
ベビーカレンダーは、買収資金の全額を自己資金で賄うとしている。同社はウェブメディア運営、コンテンツ制作、検索最適化のノウハウをオレンジページの食とライフスタイル関連コンテンツに活用する一方、オレンジページの出版・EC事業を通じて自社コンテンツを紙媒体や小売に展開する計画だ。通期連結業績への影響については現在精査中としている。
