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J.フロント リテイリング、免税売上高が2週間で減少から37%増に急転

大丸松坂屋の外国人客売上は8月、客単価上昇にもかかわらず総額は減少したが、9月上旬の2週間で前年同期比37%増に急転した。一方、大阪・梅田店は百貨店全体の業績を押し下げ続け、PARCOのショッピングセンターは8.6%増を記録した。

2026年9月15日2分で読めるJ.フロント リテイリング3086
日本のデパート内にある、ショッピングバッグと決済端末が置かれた免税レジカウンター。

J.フロント リテイリングの主力百貨店では、8月に外国人客の来店数が減少する一方で来店した客の1人当たり支出は増加していたが、9月上旬の2週間でその両方の傾向が急転した。

免税売上、リアルタイムで逆転

大丸松坂屋では8月、免税売上高が前年同月比0.9%減少し、免税購入客数は22.1%減少した。一方で来店した客の1人当たり支出額は27.2%増加しており、来店客数は減っても単価の高い旅行者が免税カウンターを支えている様子がうかがえる。梅田店を除くと数字はより良好で、免税売上高は5.3%増加、来店客数の減少幅は10.8%にとどまった。

その後、傾向は一転した。9月14日までの累計で、大丸松坂屋の免税売上高は前年同期比36.9%増(梅田店を除くと43.6%増)となり、来店客数は1.8%増、客単価は34.5%上昇した。J.フロント リテイリングの開示資料は、9月14日までの店舗業績改善の要因の一つとして免税売上の好調を挙げている。要因が何であれ、この変化は3週間足らずで生じたものであり、同社が開示している数字も9月14日までにとどまるため、月の一部の回復を月全体の傾向と同一視することはできない。

大丸松坂屋の免税売上高、8月と9月上旬の比較
前年同期比。9月の数値は9月14日までの期間のみを対象とする。出所:J.フロント リテイリング IFRS収益報告書、2026年9月15日。
指標8月(グループ)8月(梅田除く)9月14日まで(グループ)9月14日まで(梅田除く)
免税売上高(前年同期比)-0.9%+5.3%+36.9%+43.6%
免税来店客数(前年同期比)-22.1%-10.8%+1.8%+12.2%
免税客単価(前年同期比)+27.2%+18.0%+34.5%+27.9%

梅田店が依然として全体を押し下げる

こうした動きも、大阪・梅田店による継続的な打撃を相殺するには至っていない。J.フロント リテイリングによると、同店の売場面積縮小と、前年にあった大阪・関西万博2025関連の会場売上の消失が響き、8月の百貨店グループ売上高は前年同月比1.9%減少した。梅田店を除くと売上高は2.7%増加した。梅田店単体の8月売上高は前年同月比45.9%減少した。テナント収入を含む百貨店セグメント全体の売上高は8月に0.8%減少したが、梅田店を除くと3.6%増加した。

PARCOが明るい材料

J.フロント リテイリングのショッピングセンター事業は異なる様相を見せた。PARCOのテナント売上高は8月に前年同月比8.6%増加し、15店舗中13店舗が前年を上回った。6月11日に開業した「HAERA」に押し上げられた名古屋地区が22.0%増でトップとなり、札幌PARCOが18.7%増、広島PARCOが15.9%増で続き、渋谷PARCOは15.1%増だった。渋谷PARCOの伸びは、アニメ・ゲーム関連グッズやPARCO劇場のチケット販売が一部押し上げた。

このほか、デベロッパー事業、JFRカードの決済・金融事業、大丸興業の卸売事業はいずれも8月の売上高が減少したと同社は説明した。