REVOLUTION(東証:8894)は2026年8月31日、クラウドファンディング事業を解消し、同事業を運営していた子会社を自社の取締役の一人に100万円で売却すると同時に、今期の利益見通しを示せなくなったと投資家に伝えた。
買い手は現職のREVOLUTION取締役で、取引成立と同日に取締役を辞任した。同氏はREVOLUTIONが保有するWeCapital株式の全て、54.65%にあたる27,576株を取得する。WeCapitalはクラウドファンディングプラットフォームを運営し、不動産クラウドファンディング子会社のYamawake Estateを傘下に置いていた会社だ。REVOLUTIONは事前に複数のM&Aアドバイザーを通じて同株式の買い手を探したが、いずれも買い手を見つけられず、独立系評価機関による基準ケースのディスカウント・キャッシュフロー評価ではREVOLUTIONの保有分の価値はゼロ円とされ、上振れケースでも480万円から8億4930万円の範囲にとどまった。
投げ売りの理由
背景を見れば、この急を要する事情が分かる。ヤマワケエステートは2026年2月、不動産特定共同事業について60日間の一部業務停止処分を受けた。同社のクラウドファンディング案件12件で調達した約84億円は現在、期間延長または償還繰り延べの状態にあり、他の案件では既に投資家の元本を割り込む形で償還が行われている。6月にはREVOLUTIONの監査人が2026年10月期の中間連結財務諸表について結論を表明せず、これを受けて外部専門家を交えた社内調査委員会が設置された。東京証券取引所は7月25日、内部管理体制の是正が急務であるとして、REVOLUTION株式を特設注意市場銘柄に指定するとともに、上場契約違約金を科した。
今回の取引に基づき、同取締役はREVOLUTIONが3月にWeCapitalに供与した融資(当初2億5000万円から1億5000万円に減額)を個人保証するとともに、2027年10月期までREVOLUTIONの監査および調査委員会への協力を約束した。同氏は自身の買収を承認する取締役会決議において議決権を行使しなかった。
業績予想を撤回、中期計画も棚上げ
同じ取締役会で、REVOLUTIONは売上高463億円、営業利益45億3000万円、純損失3億8200万円としていた通期連結業績予想を、全項目とも「未定」に修正した。
| 項目 | 従来予想 | 修正後予想 |
|---|---|---|
| 売上高 | ¥46.3bn | Undetermined |
| 営業利益 | ¥4.53bn | Undetermined |
| 経常利益 | ¥4.2bn | Undetermined |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(損失) | -¥382mn | Undetermined |
REVOLUTIONはまた、12月に公表した中期経営計画も撤回した。同計画は、今回売却したクラウドファンディング事業を主軸に据えたものだった。経営陣は代替計画を策定する予定はなく、検討もしていないとし、ガバナンスおよび内部管理体制の立て直しを優先する考えを示した。これとは別に、同社は新株予約権発行による調達資金の使途を見直し、クラウドファンディング事業強化に充てる予定だった資金を19億4000万円から1億5000万円に減額し、その差額を不動産取得に振り向けた。
未完成の報告書
監査人が結論を出さなかった背景にある疑義の解消を任務とする社内調査委員会は、自ら定めた8月31日の期限を守れなかった。REVOLUTIONによれば、同日午後6時時点で委員会からの報告書を受領していないという。報告書が届き次第、個人名や機密情報が適切に伏せられているかを確認したうえで、9月1日午前中をめどに全文を公表する方針だ。クラウドファンディング事業から完全撤退することによる財務的影響については、同社によれば現在も精査中だという。
