リミックスポイントは、電力小売子会社のリミックス電気の株式51%を、光通信傘下のH-Powerホールディングスに基本価格51億円で譲渡することに合意した。取引は2026年10月1日付で完了する予定。同社は8月27日の取締役会で株式譲渡契約および付随する株主間契約の締結を決議し、これとは別に光通信との蓄電池事業に関するより広範な業務提携も承認した。この提携契約は翌8月28日に締結された。
業績予想への直接的な影響は対照的だ。リミックスポイントは2027年3月期の売上高予想を、従来の488億円~561億円から301億円~374億円へと引き下げた。下落率は33~38%で、電力小売事業が第3四半期以降、連結売上高に寄与しなくなるためだ。営業利益予想は67.2億円~140.6億円から46.5億円~118.9億円へと下方修正した。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は、従来の53.2億円~114.4億円から72.1億円~132.6億円へと上方修正された。下限で35.5%の増加となるが、これは今回の譲渡に伴い関係会社株式売却益という特別利益が発生するためだ。
| 項目 | 従来予想 | 修正後予想 | 変化 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥48.8bn–56.1bn | ¥30.1bn–37.4bn | Down 33.3%–38.3% |
| 営業利益 | ¥6.72bn–14.06bn | ¥4.65bn–11.89bn | Down 15.4%–30.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | ¥5.32bn–11.44bn | ¥7.21bn–13.26bn | Up 15.8%–35.5% |
リミックスポイントは完全に手を引くわけではない。同社はリミックス電気の残り49%を保有し続け、2027年10月から2029年11月にかけて16%、16%、17%の3回に分けてH-Powerに売却する権利を持つ。各回の価格は同子会社の年間業績に連動する。共同で策定した事業計画が達成された場合、これら3回の売却により追加でおよそ89億円が得られ、総譲渡額は約140億円に達する見込みだ。リミックスポイントは切り出す事業の規模について、2026年3月時点で売上高211億円、総資産47億円だったと説明している。
同社が挙げる理由は、単なる資金確保ではなく資金繰りの予見可能性の向上だ。H-Powerが事業運営の主導権を握れば、卸電力調達や容量市場拠出金に伴う運転資金の変動から解放されるとし、その規模を約40億円としている。譲渡代金と合わせ、実質的な財務余力は約180億円創出されると見積もっており、これを大型蓄電池資産への投資や追加の買収に振り向ける方針だ。
この資金の振り向けは既に数値に表れている。リミックスポイントは2029年3月期の蓄電池事業の中期目標を、売上高171億円、営業利益45億円へと引き上げた。従来計画からそれぞれ52.7%、43.7%の増加となる。一方、エネルギー事業セグメントの個別の売上高・利益は、今回の譲渡を受けて連結計画上、実質的にゼロとなった。同社によると、現在大型蓄電池拠点を10カ所保有しており、うち6カ所が卸市場で収益を上げ、3カ所が需給調整市場に参加している。また、販売チャネルを光通信、エネルギー管理ソフトウエアをNapil、市場取引をREXEVとそれぞれ担う業務提携を締結している。
当初計画の一部は実現しなかった。光通信との間で新株予約権を活用した資本提携を検討していたが、既存株主の希薄化を伴わずに業務提携を実行できると判断し、見送られた。リミックスポイント自身も、残り49%分の段階的な売却代金は保証されたものではなく、新たな親会社の下でのリミックス電気の実際の業績次第で変動すると注意を促している。
