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プロシップ、日本のリース会計基準の期限を前に受注拡大

プロシップのリース会計対応SaaSの受注は6月期に前年比2,674%増、受注残高は過去最高の69億3000万円に達したが、2027年4月の新リース基準施行後は特需が消えるとの見方を経営陣は示す

2026年8月31日2分で読めるプロシップ3763
オフバランスの列から連動する資産・負債の列へ流れるリース契約データを描き、企業向けリース会計ソフトウェアを表すイラスト。

プロシップの6月期第1四半期の受注動向は、明確な期限を伴う規制の物語を映し出す。SaaSリース会計対応製品の受注は前年同期比2,673.7%増の3億5500万円となり、全社の受注高は77.3%増の28億2000万円に達した。受注残高(契約済みだが未履行の案件の総量)は前年同期比21.3%増の過去最高69億3000万円となった。プロシップによれば、増加の大半を牽引したパッケージおよびSaaS部門は、新規・既存双方の顧客からの安定した需要により伸びたとし、その背景には日本の会計基準の一条項――2027年4月1日以降開始する事業年度から、従来オフバランスだったオフィスや店舗の賃貸を含む実質すべてのリースをオンバランス化することを企業に義務付ける規定――への対応準備があるという。

6月期第1四半期の売上高は37.4%増の24億8000万円、営業利益は62.6%増の9億800万円、親会社株主に帰属する当期純利益は54.0%増の6億3600万円だった。経常利益率は前年同期の32.6%から37.4%に上昇した。プロシップが2024年12月に投入したSaaS型リース管理製品「ProPlus+」は、1年半で導入企業数が1,000社を突破し、日経平均採用銘柄225社のうち119社がすでに何らかの形でProPlusの固定資産・リース管理ソフトを利用しているという。

製品分野別の第1四半期受注高・受注残高
2026年6月までの四半期の数値、前年同期との比較。金額は開示された百万円単位。
製品ライン受注高(百万円)受注高前年比受注残高(百万円)受注残高前年比
パッケージ1,895+94.6%3,390+18.0%
保守534-4.9%2,888+5.8%
SaaS型355+2,673.7%577+1,263.9%
その他31-22.3%68+11.7%
合計2,816+77.3%6,925+21.3%

経営陣はこの好調が期限付きであることを率直に認めている。新リース会計基準が施行されれば、リース会計対応に伴う特需は消滅すると同社の資料は明言している。この「崖」を乗り越えるために見込まれているのは、SaaSの利用料が継続収益として残ること、ProPlus基盤の保守料収入の増加が見込まれること、そして当初リース会計対応目的のみで契約したSaaS顧客に対し固定資産管理ツールを追加提案(クロスセル)していく計画があることだ。プロシップはまた、リース対応需要への対応でリソースを割いていたために後回しにしていた新規顧客開拓、社内の「TEAM」構想、海外展開についても再開する方針だとしている。

通期業績予想は据え置かれ、売上高100億円(+19.4%)、営業利益32億5000万円(+11.1%)、当期純利益23億5000万円(+5.7%)とした。第1四半期の進捗率は売上高予想に対して24.8%、当期純利益予想に対して27.1%となったが、経営陣はリース移行案件の初期波や一部保守顧客への無償バージョンアップ対応により、一時的に生産性が低下する可能性があると注意を促している。この水準が維持されれば、プロシップにとって3期連続の最高益となるが、これは同社自身の説明によれば2027年4月の新基準施行とともに終了する規制上の期限に支えられたものだ。