片山財務相は9月17日、名目上は高市政権下での在任期間を振り返る記者会見の場を使い、その周辺の政治的な評価よりも重要な4つの具体的な公約を示した。
為替政策については、片山氏は日本が7月末に米財務省と協調して円買い介入を行ったことを確認した。28年ぶりの協調介入となる。同氏は、この措置は2025年9月の日米財務相共同声明を受けたもので、当局が「過度で無秩序」と呼ぶ円の変動を抑えることを狙ったものだと述べ、日本政府は今後の協調介入を「躊躇しない」と明言した。また、米財務長官ベッセント氏が自身の声明で、高市政権の方針をアベノミクスを新たな景気刺激局面に進めるものと評したことにも触れた。
予算については、片山氏は財務省が2027年4月開始の会計年度に向けた要求について「強く豊かな日本」投資枠を新設し、従来の概算要求の枠(シーリング)制度を完全に置き換えたと述べた。同氏はこの予算編成プロセスの変更を戦後81年で初めての試みと呼び、17の指定投資分野に予算を集中させるとした。シーリング撤廃はすべてを承認することと同義ではない。片山氏は、要求が承認される前に、それが民間投資をどの程度誘発し、GDPをどの程度押し上げるかの見積もりを伴う必要があると述べ、税制優遇や補助金の見直しはようやく実質的な段階に入ったところだとした。同氏はこの規律を、予算編成が続く間、市場の信頼を維持する水準に国債の年間発行額を保つという公約と結び付けた。
| 項目 | 現状 | 次のステップ |
|---|---|---|
| 予算要求の枠組み | 次期予算編成に向けて"Strong and Rich Japan"投資枠を新設、固定的な支出シーリングなし | 承認前に民間投資・GDPへの効果を見積もった上で判断 |
| 国債発行 | 財務省は年間発行額を市場の信頼を維持する水準に保つとしている | 今後の予算編成に反映予定 |
| 為替介入 | 7月末に米財務省と協調した円買い介入を実施、28年ぶりの協調行動 | 財務相は再度の協調介入も躊躇しないとする |
| 税制改正大綱 | 内閣は所得連動型の労働者給付と食品消費税の一時的減税を組み合わせた大綱を承認済み | 実施法案は早期成立を目標に臨時国会へ提出予定 |
税制については、片山氏は、内閣が既に承認した税制改正大綱に言及した。これは低中所得層の労働者向けの新たな所得連動型給付制度と、食品・飲料にかかる消費税の一時的な減税に連動した2年間・1%相当の支援給付プログラムを組み合わせたものだ。片山氏はこのより広範な政策パッケージを、所得水準に応じた手取り収入の増加と、いわゆる「年収の壁」による就労意欲の阻害緩和を狙ったものと位置付け、実施法案は早期成立を目指して臨時国会に提出されるとした。
片山氏はまた、この会見を利用して過去11カ月間の財務省の実績を総括した。予算4本と法律7本(財務省提出5本、金融庁提出2本)、さらに現行国会の本会議で行った答弁は1262回に上るとした。翌日の日本銀行の政策決定について問われると、直接的な言及は避け、日銀が政府と緊密に連携しながら2%の物価目標達成に向けて取り組み続けることを期待するとだけ述べた。
