国際協力銀行(JBIC)は9月17日、JSW JFE Electrical Steel Private Limited(J2ES)との間で最大1億7100万ドルの融資契約を締結したと発表した。この融資はみずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行とのシンジケートローンと並行して実行され、同プロジェクト向けの協調融資総額は2億8500万ドルとなる。J2ESはJFEスチールがインドのJSWスチール(JSW Steel Limited)と2024年に設立した合弁会社で、資金はカルナタカ州の工場設備に充てられる。同工場では高級方向性電磁鋼板を製造・販売する予定だ。
| 融資機関 | 役割 | 金額 |
|---|---|---|
| JBIC | 公的金融機関 | 最大1億7100万ドル(JBIC分) |
| みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行 | シンジケート団参加行 | シンジケートローンの残額(内訳非開示) |
| 協調融資総額 | — | $285mn |
JBICは、インドの鉄鋼・電力需要の構造を踏まえて今回の融資を位置付けている。同国は中国に次ぐ世界第2位の鉄鋼消費国であり、電力需要の増加や再生可能エネルギーの普及拡大に加え、変圧器の高効率化を求める要請の高まりを背景に、低損失変圧器コアの材料である方向性電磁鋼板の需要が高まっている。こうした需要の伸びが、材料を輸入するのではなくインド国内で生産能力を構築する商業的な根拠となっている。
今回の融資は、JFEグループが2027年までの3カ年を対象に掲げる第8次中期経営計画とも軌を一にする。同計画は、海外の成長市場において有力パートナーとの「インサイダー型」事業を深化させることを掲げている。JFEスチールは、カルナタカ州の合弁事業を通じて、インドのパートナーであるJSWスチールとの現地生産により、拡大するインド国内の方向性電磁鋼板需要を取り込む狙いだ。
JBICは総裁の下、今回の融資が日本産業の国際競争力を支えるとともに、低損失変圧器コア材料の生産を後押しすることで地球環境保全にも寄与するとしている。発表資料では、カルナタカ州の工場の生産能力や稼働開始時期、シンジケートローンの残り1億1400万ドルがみずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行の間でどのように配分されるかは明らかにされていない。
