大阪に本拠を置き、日本各地の路上に設置される自動販売機事業を展開する飲料・ヘルスケアコングロマリット、ダイドーグループホールディングスは、7月までの半期決算で前年同期の損失から一転して黒字を確保した。親会社株主に帰属する純利益は28億円(前年同期は13.6億円の損失)、営業利益は388.2%増の67.4億円、売上高は2.0%増の1201億円だった。
この改善の多くは需要の回復によるものではなく、計算上の要因が大きい。前期に計上した減損損失が今期の減価償却費を押し下げたほか、同社が「スマートオペレーション」と呼ぶ効率化策により販売手数料を削減した。成長を牽引したのは海外飲料事業で、セグメント売上高は25.3%増の360億円、セグメント利益は68.1%増の52.3億円となった。トルコ子会社が炭酸飲料の展開を強化し、高インフレの継続とリラ安を背景に価格改定を繰り返したことが寄与した。
このトルコ事業の成長には会計上のコストが伴う。トルコの累積インフレ率が過去3年間で100%を超えたため、ダイドーはトルコ子会社にIAS29号の超インフレ会計を適用し、業績を期末時点の価格水準に修正再表示している。この調整により今期の経常利益は29.2億円押し下げられ、前年同期の14.1億円を上回る影響となった。これは同社がトルコの年末インフレ予測を当初の21%から28.6%に上方修正したことを反映している。
国内では成長ではなく縮小が続く。自動販売機と他の流通チャネルとの価格差が広がる中、ダイドーは採算の悪い立地から不採算の自動販売機を意図的に撤去しており、国内飲料事業の売上高は5.5%減の676億円となった。それでもセグメント利益は前年同期の20.3億円の損失から21.1億円の利益へと改善したが、これは自販機の販売増によるものではなく、減価償却費の減少とコスト管理の効果によるものだ。
この中間決算を受け、ダイドーは2027年1月期の通期利益見通しを上方修正した一方、売上高見通しはわずかに下方修正した。
| 項目 | 従来予想 | 修正後予想 | 変化率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥246.8bn | ¥246.3bn | -0.2% |
| 営業利益 | ¥10.5bn | ¥12.3bn | +17.1% |
| 経常利益 | ¥8.4bn | ¥9.4bn | +11.9% |
| 親会社株主に帰属する純利益 | ¥5.0bn | ¥6.0bn | +20.0% |
同社はまた、1株当たり15円、総額4.77億円の中間配当を発表し、9月24日から支払うとした。さらに、完全子会社のダイドードリンコが2026年1月に新たな完全子会社「アライアンス・ベンダーズ」を設立したことを開示した。前年発売のランバート・イートン症候群治療薬「ファダプス」を中心とする希少疾病用医薬品事業は、売上高が79.8%増の4.73億円となり、セグメント損失は1.84億円から0.8億円に縮小した。別途、ダイドーの代表取締役は、中間報告書の開示内容が日本の金融商品取引法に準拠していることを証明する確認書を近畿財務局に提出し、特記事項はないとした。
