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電通グループ、電通総研非公開化控え株61.76%処分制限

電通グループは、電通総研の創業株主として保有する61.76%の株式について、VICが11月に計画する公開買付けに応募しない方針で合意し、伊藤忠商事を親会社とする買収者によるスクイーズアウトを通じた同社の非公開化を後押しする

執筆:Tokyo Brief Desk2026年9月25日2分で読める電通総研4812
過半数株式の持分ブロックが錠前によって小規模な買収側のブロックとつながれている様子を描いた編集イラストで、非公開化を控えた企業の株式保有が拘束されている状態を象徴している。

電通グループは、電通総研(4812)の過半数株式について、数週間以内に予定される公開買付けに応募しない方針を規制当局に届け出た。同社は代わりに、電通総研を東証から完全に上場廃止させる後続のスクイーズアウト手続きが実行されるまで、当該株式を契約で拘束している。

この開示は、9月25日付で関東財務局に提出された大量保有変更報告書であり、電通グループの保有株式そのものではなく、それに付随する条件を更新するものだ。創業株主である同社は電通総研株式1億2077万9736株を保有しており、これは発行済株式総数1億9554万7440株の61.76%にあたり、前回の報告書と同じ比率だ。

電通グループの電通総研株式保有状況
数値は2026年9月25日付変更報告書に記載されたもので、保有比率は従来の報告書と一致する。
項目値
保有株式数120,779,736
発行済株式に占める割合61.76%
発行済株式総数195,547,440
取得資金163億6000万円、全額自己資金、借入なし

変更されたのは契約内容だ。電通グループは8月31日、合同会社VIC(同契約に定める前提条件が充足されるか放棄されることを条件として、電通総研の普通株式を対象に11月上旬ごろに公開買付けを開始する見込みの合同会社)との間で不応募契約を締結した。この契約の下で電通グループは、予定される株式併合の効力発生まで、保有株式を公開買付けに応募しないこと、譲渡・担保設定その他の処分を行わないこと、競合取引の勧誘や追求を行わないことを約束した。

この株式併合が、電通総研を非公開化するための手続きとなる。公開買付けが成立した場合、電通グループとVICは電通総研に対し、会社法第180条に基づく株式併合と、単元株式制度を廃止する定款変更を承認するための臨時株主総会の開催を要請する計画で、これにより株主は電通グループとVICのみとなる。電通グループは両議案に賛成する議決権行使をすでに約束している。

報告書では、公開買付者であるVICの親会社として伊藤忠商事が記載されている。電通グループはまた、8月31日にVICおよび伊藤忠商事との間で別途株主間契約を締結しており、公開買付けの決済完了を条件に、電通総研株式に関する譲渡制限、優先交渉権、コールオプションおよびプットオプションについて定めている。

報告書には無関係な事務的事項も1件含まれている。電通グループが2021年3月から日本証券金融株式会社との間で締結していた、電通総研株式最大300万株を対象とする株式貸借契約は、電通グループの報告義務が発生したのと同じ9月18日付で、合意により解消された。また報告書では、同社の保有株式取得資金はすべて自己資金である163億6000万円で、借入金はないとされている。その取得経緯の内訳では、3回の株式分割により取得した株式が別途記載されており、うち2026年1月1日付の分割による8051万9824株が含まれる。

変更報告書には公開買付価格や「11月上旬」以外の詳細な日程は記載されていない。これらの条件は、VICが正式に公開買付けを開始した時点で明らかになるとみられる。