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サンケイリアルエステート投資法人に非公開化の対抗提案、12万5000円のTOBを5%以上上回る水準で法的拘束力なし

名称非公表のプライベート・エクイティ・ファンドがサンケイリアルエステート投資法人に対し、1口当たり12万5000円の買付価格を少なくとも5%上回る公開買付けを検討していると伝達した。デュー・ディリジェンスと資金調達協議が完了し、投資委員会の承認が得られれば、11月下旬以降に法的拘束力のある提案が出される可能性がある。

小さなオフィスビルの模型と承認待ちを表すゲートの横に並ぶ、一方がやや高い2本の価格バーを描いた抽象的なイラスト

サンケイリアルエステート投資法人(2972)は11月5日、すでに進行中の1口当たり12万5000円での公開買付け(TOB)を少なくとも5%上回る価格で同投資法人を非公開化することを提案する法的拘束力のない意向表明書を、プライベート・エクイティ・ファンドから受領した。同投資法人は、シティインデックスフィフスによる買付けに関して先に公表した意見表明の一部変更のなかで、この意向表明書を開示した。(Tokyo Briefの過去の記事)

ファンドの提案内容

同投資法人が「A社」とだけ呼び、国内外で豊富な投資実績を有する投資家と説明するこのファンドは、公開買付けとそれに続くスクイーズアウトを真摯に検討しているとしている。公開買付期間は20営業日を基本として検討しているが、米国証券法の取扱いを勘案して調整される可能性がある。買付価格は、意向表明書の提出時点で入手可能な公開情報に基づく予備的なものと位置づけられている。同ファンドは、今後のデュー・ディリジェンスを通じて各物件の収益性、賃貸借契約、設備投資計画、借入条件を確認した上で、最終的な価格を決定する予定だとしている。

同ファンドは買付予定数の下限をまだ設定していない。主要投資主との応募契約の締結状況や資金調達先との協議を踏まえて決定するとしている。また、シティインデックスフィフスの特別関係者を含む主要投資主との間で、応募契約の締結に向けた協議を行うことも検討している。

法的拘束力のある提案に向けた条件

同ファンドは、タームローンによる負債性資金および自ら運営するファンドから拠出する資本性資金で取引資金を賄う予定だ。デュー・ディリジェンスと資金調達先との協議は11月上旬から下旬にかけて予定されている。意向表明書では、これらの作業が完了し、同ファンドの投資委員会の正式な承認が得られることを前提として、最短で11月下旬に法的拘束力のある最終提案書を提出することを見込んでいる。

同投資法人と同ファンドのやり取りは、10月16日と29日の面談にさかのぼる。同ファンドは10月30日に機密保持に関する誓約書を提出し、同投資法人の保有物件および財務・税務・法務に関するデュー・ディリジェンスを開始した。同投資法人の特別委員会は11月4日、同ファンドの初期的な取引条件と想定スケジュールについて協議した。

同投資法人の立場

同投資法人は、シティインデックスフィフスによる公開買付けに関する意見について、11月5日時点では9月25日付の発表内容から変更はないとしている。同発表では公開買付けに賛同し、応募するかどうかの判断は投資主に委ねていた。同投資法人は、対抗提案取引が自らの価値向上や投資主の共同の利益に資するか、また実現可能性があるかを検討していくとしている。あわせて、投資主への情報提供の観点から今回の提案を公表したとも説明した。

同投資法人は先の発表で、シティインデックスフィフスとその特別関係者が、既存の公開買付けが不成立となることを条件に、対抗買付者に対して保有投資口の応募に関する真摯な交渉を行う意向を示していたと述べていた。11月5日付の意向表明書は、同ファンドが12万5000円を上回る価格を検討している理由の一つとしてこの姿勢を挙げている。今回の提案は公開買付けの開始ではなく、開示資料には同ファンドの名称も記されていない。