アンビスホールディングスは9月28日、取締役会で西日本を中心とする在宅ホスピス施設47拠点の事業を吸収分割で切り出し、NSSKに連なる投資事業組合が出資する株式会社NSSK-Altair1に承継会社株式を譲渡することを決議した。分割後の2社の譲渡価格は合計174億円を予定する。同日付で株式譲渡契約を締結した。
実務上は、いずれも資本金1円で9月1日に設立され、アンビスホールディングスが全額出資する新設の2社を通じて進める。一方はアンビスホールディングスから分割される事業を、もう一方は在宅ホスピス施設を直接運営する事業子会社アンビスから分割される事業を、それぞれ承継する。西日本の対象事業は有料老人ホーム、訪問看護、訪問介護、居宅介護支援、障害福祉サービスからなり、2件の吸収分割によってこれら承継会社に移管された後、株式会社NSSK-Altair1が両社の株式を100%取得する。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 譲渡対象施設 | 西日本を中心とする在宅ホスピス施設47拠点 |
| 譲渡先 | NSSKに連なる投資主体、株式会社NSSK-Altair1 |
| 譲渡価格(合計) | 承継2社合計で174億円を予定 |
| 譲渡対象事業の売上高(2025年9月期) | ¥11.52bn |
| 株主総会(アンビスの分割) | 2026年10月29日(予定) |
| 株主総会(持株会社の分割・株式譲渡) | 2026年11月13日(予定) |
| 効力発生予定日 | 2026年11月1日(アンビスの分割)、2026年11月16日(持株会社の分割・株式譲渡) |
| 連結除外時期 | 2027年9月期第1四半期 |
譲渡対象の規模は断片的にしか開示されていない。切り出す事業の売上高は2025年9月期で115億2000万円だった。分割の効力発生日までに変動しうる2026年6月30日時点の貸借対照表によると、持株会社段階の分割では資産185億3000万円に対し負債90億6000万円、事業会社段階の分割では資産30億円に対し負債11億3000万円となっている。
同社は今回の措置について、ホスピスケア事業そのものからの撤退ではなく地域を絞り込む取り組みと位置付けている。同社は、末期がん患者、人工呼吸器使用患者、重度の神経変性疾患を抱える患者などを受け入れる首都圏・東日本エリアの施設に経営資源を集中し、譲渡対価を財務基盤の強化と総合医療支援事業などの成長投資に充てるとしている。株式会社NSSK-Altair1自体も2026年8月12日に設立されたばかりで、関連会社の株式会社NSSK-Altair2が全額出資している。
一連の手続きはまだ完了していない。アンビスは事業会社段階の分割について10月29日に株主総会を開き、持株会社段階の分割と株式譲渡そのものについては11月13日に2回目の株主総会を開く予定で、効力発生日はそれぞれ11月1日と11月16日を予定している。株式譲渡は両分割の効力発生を条件とする。手続きが完了すれば、切り出した承継会社は2027年9月期第1四半期からアンビスの連結範囲から除外される予定で、譲渡損益を含む同年度の連結業績への影響については現在精査中であり、業績予想の修正が生じた場合は判明次第開示するとしている。
