ソニー・ミュージックエンタテインメントは、ガンホー・オンライン・エンターテイメントの議決権比率23.29%の株式を取得することで合意した。両社が2026年8月28日に発表した新たなコンテンツ提携の一環で、同社は東証上場のこのゲーム会社の筆頭株主となる。
今回の取引では、資産運用会社でガンホーの現筆頭株主であるSONファイナンシャル合同会社が、保有するガンホー株式1200万6500株の全てを、市場外の相対取引でソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)に売却する。価格は1株2385円で、総額286億3550万2500円となる。この株式数は、自己株式を除くガンホーの発行済株式数の22.93%、2026年6月30日時点の議決権数51万5463個に基づく総議決権数の23.29%に相当する。株式の引き渡しは2026年12月30日を予定している。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 売主 | SON Financial G.K., GungHo's current largest shareholder |
| 買主 | Sony Music Entertainment (wholly owned by Sony Group) |
| 譲渡株式数 | 12,006,500 common shares |
| 1株あたり価格 | ¥2,385 |
| 取引総額 | ¥28.64bn (¥28,635,502,500) |
| 取得比率 | 22.93% of shares outstanding (ex-treasury); 23.29% of voting rights |
| 取引完了予定日 | December 30, 2026 |
今回の取得は議決権比率5%の基準を超え、かつ市場外で行われるため、日本の金融商品取引法第167条に基づき「公開買付けに準ずる買付け等」とみなされ、正式な公開買付けを実施しないにもかかわらず情報開示が義務付けられる。取引の完了には独占禁止法に基づく公正取引委員会への届出も条件となっており、法定の待機期間の経過と、公正取引委員会が排除措置命令を出さないことの確認が必要となる。
今回の株式売却には事業提携が付随する。ガンホーとSMEは、ガンホーが手掛けるスマートフォン、家庭用ゲーム機、PC向けタイトルの共同開発・運営や、コラボレーション企画、SMEグループの知的財産を活用した新作ゲームの検討を進める計画だが、両社とも具体的な内容は今後詰めるとしている。SMEはガバナンス上の権利も確保した。契約締結から取引完了までの間、ガンホーが新株発行、株式分割、株式併合を行い、その結果SMEの取引完了後の持株比率が22.65%を下回る場合は、事前にSMEの書面による同意が必要となる。ガンホーとSMEの提携関係に重大な支障を及ぼす第三者との提携の開始、変更、終了に関する別の同意権は、株式売却の完了後にのみ発効する。SMEはさらに、従業員向け報酬として発行される株式を除き、自らの持株比率を維持するための新株引受権を継続的に有する。これら取引完了後の2つの条件は、SMEグループの議決権比率が後に15%を下回った場合には停止される。ガンホーはこれらの条件がガバナンスに与える影響は軽微だとしており、SMEは上場会社としてのガンホーの独立性を尊重する方針を確認している。
今回の株主構成の変化により、ガンホーの関係会社リストからも変更が生じる。株式売却の完了に伴い、SONファイナンシャルはガンホーの主要株主に該当しなくなり、SONファイナンシャルを通じて間接的に株式を保有していた別の資産運用会社ベルアイル・ジャパンも「その他の関係会社」に該当しなくなる。これに代わり、SMEがガンホーの筆頭株主となり、SMEを完全子会社とするソニーグループが新たに「その他の関係会社」として開示される。
SME自体は非上場ながら規模の大きいメディア企業で、2026年3月期の売上高は671億円、営業利益241億円、当期純利益243億円、総資産は4150億円だった。ガンホーは、今回の提携による自社業績への短期的な影響は軽微にとどまる見通しとしており、開示が必要な事項が生じた場合は速やかに公表するとしている。
