東京証券取引所上場の半導体・電子部品商社である新光商事は、10月9日の株主総会で、少数株主の保有株式を1株未満の端株に減らし上場廃止への道を開く株式併合の承認を求める。この採決により、8月に決済されたものの同社取締役会から全面的な賛同を得られなかった買収が決着する。
段階的に引き上げられ、ぎりぎりで成立した買収提案
買収者は同じく半導体・電子部品商社で、2024年にポートフォリオ投資として新光商事株を初めて取得した企業である。同社が実施した公開買付けは3度の延長を要し、期間は当初の30営業日から55営業日まで延びた。7月17日には、新光商事の市場株価が買付価格を上回る局面が続いたことを理由に、買付予定数の下限を1922万6700株(基準株式数の64.93%)から1598万8500株(53.99%)に引き下げた。最終的な応募株式数は2093万8007株となり、8月10日の決済により買収者の保有株式数は2145万3007株、出資比率72.45%となった。
取締役会の消極的な賛同
6回にわたる価格交渉により、買付価格は当初の1株1420円から最終的に1580円まで引き上げられた。新光商事の取締役会と独立した特別委員会は、この価格を妥当とはしたものの、類似する日本の非公開化案件と比べて十分に高いとは言えないと判断し、5月14日には応募を推奨するのではなく、応募するか否かの判断を株主に委ねた。買収者の保有比率が株主総会を省略できる90%の基準に届かなかったため、スクイーズアウトには10月9日の総会が必要となった。
株式併合、消却、そして上場廃止
計画されている株式併合は、旧株式789万4651株を1株に併合する比率で実施され、残る少数株主の持分は買付価格である1株1580円で現金化される。これとは別に、新光商事の取締役会は9月7日、発行済株式数の5.36%にあたる自己株式166万2909株の消却を決議した。この消却が10月30日に効力を生じると、発行済株式総数は2934万7657株に減少する見込みである。この消却は、提案通りに株主が株式併合を承認することを条件としている。
| 日付 | 事象 |
|---|---|
| 2026年9月7日 | 取締役会、自己株式消却を承認し株主総会を招集 |
| 2026年10月9日 | 臨時株主総会、株式が整理銘柄に指定 |
| 2026年10月28日 | 東京証券取引所における最終売買日 |
| 2026年10月29日 | 東証プライム市場からの上場廃止予定 |
| 2026年10月30日 | 自己株式消却の効力発生 |
| 2026年11月2日 | 株式併合の効力発生、少数株主持分は現金化 |
株主の承認が得られれば、新光商事株式は10月9日から10月28日まで整理銘柄に指定され、10月28日に最終売買日を迎え、10月29日に東京証券取引所プライム市場から上場廃止となる。
