東証グロース市場に上場するマーケティング会社、売れるネット広告社グループ(9235)は、2026年7月期の業績見通しを、純利益200万円の予想から純損失11億円へと下方修正した。売上高予想は18億8000万円から16億4000万円へと12.8%減額され、営業損益は営業利益1400万円の予想から営業損失5億3000万円へと転落する見通しとなった。
同社は業績未達の要因について、単発の減損ではなく自社の成長戦略における遅れにあると説明している。既存のマーケティング・メディア事業は、取引先の広告予算縮小により目標未達となったほか、顧客獲得アルゴリズムの変更がOrxに打撃を与え、中国でのTikTokライブコマース事業の立ち上げが翌年度以降にずれ込んだ結果、回収不能な前払金に対して約1億3000万円の貸倒引当金を計上せざるを得なくなった。暗号資産回収事業を手掛けるBitcoin Saviorも、期末までに案件を成立させ成功報酬を計上することができなかった。
営業損益の未達に加え、売れるネット広告社グループは約8億3000万円の一過性費用を計上した。このうち約2億9000万円は販売費及び一般管理費に計上され、M&A関連費用、貸倒引当金、Orxにおける棚卸資産評価損が含まれる。さらに5億4000万円が特別損失として計上され、社内ソフトウェアやオフィス内装設備の減損、中国越境ECの買収に伴うのれんの減損、非上場株式3銘柄の評価損が反映されている。
| 指標 | 従来予想 | 修正予想 | 来期見通し |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1,880mn | ¥1,640mn | ¥5,004mn |
| 営業利益(損失) | 利益1400万円 | 損失5億3000万円 | 利益2億200万円 |
| 純利益(純損失) | 利益200万円 | 損失11億円 | 利益1億3000万円 |
2027年7月期については、同社の見通しでは売上高50億400万円と、修正後の今期予想の3倍超を見込み、営業利益2億200万円、純利益1億3000万円を計画している。このうち、新たに連結対象となる買収先が売上高32億8000万円、営業利益3億300万円を供給すると見込まれており、既存事業から見込まれる売上高17億2400万円、営業利益2億9400万円を上回る規模となる。この回復は売れるネット広告社グループ自身の予想であり、確実な業績回復というよりも、最近の買収案件の統合の成否にかかっている。
