東証スタンダード市場に上場する卸売業のオータケ(証券コード7434)は、競合他社との一部取引が独占禁止法に抵触する可能性が高いと認定した特別調査委員会の報告書の公表版を公表した。この認定により、2026年5月期の売上高は4億7700万円の減額修正を余儀なくされるが、同社は経常利益への影響はないとしている。
調査の発端は、東京証券取引所や日本公認会計士協会を通じて寄せられた情報提供を受け、オータケの監査法人が2026年5月期の売上高に関連する一部の代理人取引の収益認識方法に疑義を呈したことだった。これを受けてオータケは、社外の専門家と監査等委員会に属する社外取締役から成る委員会を設置し、事実関係の解明と取引の実態解明にあたった。
委員会の主な認定は、競合他社がオータケの流通経路に組み込まれていた取引に関するものだ。委員会は、これらの取引の一部について独占禁止法上の不当な取引制限に該当する可能性が高いと判断したが、同社はこれを規制当局による判断ではなく、あくまで委員会自身の評価として示している。これとは別に委員会は、オータケが同じ競合他社に対して行った販売に経済的合理性がなかったと認定しており、正しい会計処理としては取引総額を売上高として計上するのではなく、売上と仕入の金額を相殺し、その差額のみを営業外収益として計上すべきだとしている。
さらに、オータケが本人取引として計上し、売買した商品の総額を計上していた一部の事業についても、実際には代理人取引として純額で計上すべきだったと委員会は結論づけた。これらの修正を合わせると、2026年5月期の売上高は4億7700万円減少する。オータケは今後、監査法人とともに会計処理と決算手続きを進めるとしており、経常利益への影響はないと明言している。つまり今回の修正は最終損益への打撃ではなく、売上高の表示方法にとどまるものだ。
オータケがまだ示していないのは是正策そのものだ。同社は委員会の提言を重く受け止め、再発防止策が固まり次第、具体的な内容を公表するとしているが、今回の開示にはその時期や内容は含まれていない。競合他社を経由して商品を流通させる仕組みを事業モデルに組み込んでいたとみられる卸売業者にとって、修正後の決算に対する監査法人の最終的な承認や、公正取引委員会からの今後の見解が、委員会の見立てを裏付けるのか、それとも複雑にするのかが今後の焦点となる。
