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シンガポール裁判所、日本ケミコン子会社にDysonへ9270万ポンド支払い命令

シンガポールの裁判所は、日本ケミコンの子会社SCCに対し、2022年に遡る部品不良を巡る請求についてDyson Manufacturingへ約9270万ポンドを支払うよう命じた。同社は、弁護士費用や遅延損害金、さらに約310万ポンドの追加請求について今後確定するとしており、控訴も検討しているという。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年9月24日2分で読める日本ケミコン6997
工場のコンベアライン上に並ぶ電子部品と、英ポンド建ての金額が記された開いた帳簿を描いた、部品不良を巡る紛争における裁判所命令の支払いを表すエディトリアルイラスト。

日本ケミコン(6997、東証プライム市場)は9月24日、シンガポール国際商事裁判所が子会社のSINGAPORE CHEMI-CON (PTE) LTD.(SCC)に対し、Dyson Manufacturing Sdn. Bhd.へ9272万6123ポンド(約193億7000万円)を支払うよう命じたと発表した。判決は現地時間9月18日に言い渡され、Dysonが求めていた損害賠償の一部を対象とするものだ。

Dysonは2024年11月に本訴訟を提起し、2022年6月以降に製造したグループ製品の一部で不具合率が上昇しており、その原因はSCCから購入した部品にあると主張していた。裁判所はSCCの主張を一部認めたものの、Dysonが請求していた損害賠償の一部については支払いを命じた。これは裁判所自身の判断であり、Dysonの当初の主張とは異なるものだ。

9272万6123ポンドという今回の支払命令額は、最終的な金額ではない。日本ケミコンによると、Dysonの請求額のうち未解決の一部である313万1760ポンド(約6億5000万円)についてSCCが負担すべき金額は今後決定されるとし、これに加えてDysonの弁護士費用のうちSCCが負担すべき金額や、判決言渡し前の遅延損害金の有無・金額についても未定であるとした。これらの追加項目にはいずれもまだ具体的な金額が示されていない。

SCCの開示済み財務リスク
数値は日本ケミコンが2026年9月24日に開示した内容に基づく。「未開示」と記載された項目には、まだ報告された金額がない。
項目金額状況
裁判所が命じた支払額9272万6123ポンド(約193億7000万円)裁判所が命令
係争中の請求、SCC負担分は未定313万1760ポンド(請求額の一部、約6億5000万円)金額は未定
Dysonの弁護士費用、SCC負担分未開示金額は未定
判決言渡し前の遅延損害金未開示有無・金額とも未定

同社によると、SCCは本判決への控訴を検討しているというが、実際に控訴したかどうかは明らかにしていない。

日本ケミコンは、本判決に伴う特別損失や業績への影響について現在精査中であり、見通しが立ち次第、数値を開示するとしている。東証上場の電気機器メーカーである同社にとって、本件は2年にわたる国境を越えた品質問題が、一部は未だ金額が確定していないものの、シンガポール子会社にとって具体的な法的債務へと発展したことを示している。