東証上場のプラスチック成形加工会社ミライアルは、2026年7月までの6カ月間の売上高が79.8億円となり、前年同期比25.9%増加したと発表した。調整後営業利益は91.7%増の6.4億円、親会社株主に帰属する純利益は52.0%増の4億3110万円だった。同社は、生成AI向けデータセンター投資が先端半導体部品の需要を押し上げたことに伴うプラスチック部品の需要増加に加え、顧客の在庫調整が進んで汎用品需要も回復したことを、増収の要因に挙げている。
こうした増収増益の裏で、バランスシートは大きく様変わりした。ミライアルは2026年4月30日、船舶用航海計器メーカーの買収を完了し、同社とその子会社2社を連結対象に加えた。これにより、のれん8億2670万円、流動資産20.2億円、固定資産15.3億円が増加した。買収資金を調達するため、ミライアルは2026年6月9日に19億円のシンジケートローンを組成した。返済期限は2036年4月で、連結純資産を直前期末または2026年1月期末のいずれか高い水準の75%以上に維持すること、および2027年1月期以降2期連続で経常損失を計上しないことを条件とする財務制限条項(コベナンツ)が付されている。総資産は前期末の268.3億円から314.9億円に増加した一方、自己資本比率は85.7%から71.3%に低下した。
| 指標 | 2025年2月-7月 | 2026年2月-7月 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥6.34bn | ¥7.98bn | +25.9% |
| 調整後営業利益 | ¥334mn | ¥640mn | +91.7% |
| 経常利益 | ¥362.1mn | ¥560.8mn | +54.9% |
| 純利益(親会社株主に帰属) | ¥283.7mn | ¥431.1mn | +52.0% |
| 自己資本比率 | 85.4% | 71.3% | - |
今回の半期には、本業とは別に2つの一時的要因があった。7月28日に熊本で発生した規模の大きな地震により、在庫の損傷や1.5日間の生産停止、設備の修理などで4150万円の損失が発生した。また、資産効率化の一環として保有していた政策保有株式の一部を売却し、1億5850万円の売却益を計上した。
セグメント別では、半導体関連など産業向け顧客を主要取引先とする中核事業のプラスチック成形加工事業が、売上高73.6億円(前年同期比29.7%増)、営業利益9億6760万円(同60.6%増)となった。一方、自動車業界のEVシフトの鈍化の影響を受ける小規模な成形機事業は、売上高が同1.5%増の7億7480万円にとどまったものの、採算改善により営業利益は同18.1%増の8590万円となった。
株主還元にも動いた。ミライアルは自己株式26万8700株を4億9990万円で取得し、2026年6月8日には自己株式101万株を消却した。取締役会は1株当たり30円、総額2億6340万円の中間配当を決定し、2026年10月5日から支払う予定だ。営業活動によるキャッシュフロー22.1億円に支えられ、現金及び現金同等物は半期で9億5700万円増加し、56.6億円となった。
今回の買収に係るパーチェス・プライス・アロケーション(取得価額の配分)は暫定的なものであり、ミライアルが評価作業を完了させた段階で、のれんの金額や関連資産の価値が変動する可能性がある。
