中国電力は2026年9月25日、企業の脱炭素投資を債務保証で支援するためGX推進法に基づき設立された認可法人であるGX推進機構の保証を受け、8つの金融機関からのトランジションローンにより1490億円を調達することを決定したと発表した。
今回の調達は単発ではない。中国電力が同機構の金融支援を活用した資金調達を行うのは、2026年3月31日の調達に続き2回目となる。同社は、脱炭素投資が中長期にわたって続くことから、今後も同スキームの活用を継続的に検討していく考えを示した。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 融資金額 | ¥149.0bn |
| 契約締結日 | 2026年9月28日 |
| 融資実行日 | 2026年9月30日 |
| 保証人 | GX推進機構 |
| 資金使途 | 島根原子力発電所3号機の安全対策工事、島根県邑智郡の水力発電所のリパワリング |
| 金融機関 | みずほ銀行、日本政策投資銀行、三井住友銀行、三井住友信託銀行、三菱UFJ銀行、りそな銀行、SBI新生銀行、信金中央金庫 |
調達資金は、島根県松江市にある島根原子力発電所3号機の安全対策工事と、島根県邑智郡にある水力発電所のリパワリングという2件の投資に充当される。リパワリングでは水車や発電機などの設備を更新し、出力と発電効率を高める。開示資料が説明しているのは3号機の安全対策工事に関する設備投資であり、原子炉の稼働状況については触れていない。今回の資金調達の決定をもって同号機が稼働しているとみなすべきではない。
融資を提供するのは、みずほ銀行、日本政策投資銀行、三井住友銀行、三井住友信託銀行、三菱UFJ銀行、りそな銀行、SBI新生銀行、信金中央金庫の8金融機関で、GX推進機構が保証人を務める。融資契約の締結は2026年9月28日、資金の実行は2026年9月30日を予定している。いずれの日付も発表からわずか数日後に設定されており、同社が資金調達を決定した段階であり、実行はまだ済んでいないことを示している。
中国電力は今回の資金調達を地域産業政策と結び付け、脱炭素電源の安定供給がデータセンターなど産業施設を中国地方に誘致するための前提条件であり、今回の投資は同地域の産業競争力強化とデジタルトランスフォーメーション(DX)の促進に資すると説明した。この位置付けは、GXの保証制度が新規の発電能力そのものではなく、原子力関連および水力発電への設備投資の資金調達にどのように活用されているかを、金融機関や地域の政策立案者に具体的に示すものとなっている。
