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あいちフィナンシャルグループと三十三フィナンシャルグループ、合併計画を撤回

合併合意から4カ月、東海地方の両銀行持株会社が撤退。統合持株会社の方向性を巡る見解の相違により9月期限の最終契約締結が困難となり、両社とも業績への影響はないとしている

合併計画を撤回した日本の地方銀行持株会社2社を象徴する、離れて立つ2つの銀行支店窓口のイラスト

あいちフィナンシャルグループと三十三フィナンシャルグループは、4カ月前に合意した合併を撤回した。両社の取締役会は2026年9月10日、2026年5月13日に締結した基本合意を解消することを決議し、それぞれ関東財務局に提出していた計画に関する臨時報告書を全部撤回した。両社は同日、東京証券取引所と名古屋証券取引所への共同開示でこの件を明らかにした。

5月の合意では、必要な規制当局の承認取得を条件に、東海地方の両銀行持株会社による吸収合併の実施を定めていた。両社は統合準備委員会を設置し、2027年4月1日頃の経営統合完了を目指すとともに、2026年9月に最終的な統合契約を締結する予定だった。

その最終契約の締結は実現しなかった。両社によると、準備協議の過程で統合持株会社の方向性について見解の相違が生じ、9月の最終契約締結期限の達成は困難と判断したという。持株会社に関する論点以外に両社が具体的に何で対立したかについては、いずれの開示資料も詳述していない。

撤回の手続き自体は事務的なものだ。両社はいずれも当初、金融商品取引法第24条の5第4項に基づき臨時報告書を提出していたが、今回は同条第5項の規定を用いて、5月13日付の提出書類を個別項目の訂正ではなく全部撤回とした。

合併の経緯
各社のEDINETおよびTDnet開示資料に記載された日付と条件
日付出来事
2026年5月13日あいちフィナンシャルグループと三十三フィナンシャルグループ、規制当局の承認を条件に吸収合併を推進する基本合意を締結
2026年(継続中)統合準備委員会が統合持株会社の条件を協議
2026年9月最終的な統合契約締結の当初予定日
2027年4月1日両社が経営統合完了の目標としていた日付
2026年9月10日両社の取締役会が基本合意を解消、5月13日付の臨時報告書を全部撤回

両社は、今回の解消が業績に与える影響はないとしている。あいちフィナンシャルグループは証券コード7389で、三十三フィナンシャルグループは証券コード7322で、それぞれ東京証券取引所と名古屋証券取引所のプライム市場およびプレミア市場に引き続き上場している。両グループは、合併を伴わない形でも、地域経済・社会への貢献や顧客の課題解決に向けた取り組みでの協力を継続する考えを示している。

今回解消されたのは基本合意であり、完了した合併ではない。両社は最終的な統合契約に至らなかったため、覆すべき成立済みの取引自体が存在しない。残された論点は、両グループが互いに、あるいは別の相手と、改めて経営統合を模索するかどうかだ。この点について、いずれの開示資料も言及していない。