トヨタ自動車(7203)の2026年4〜9月期(中間期)連結決算は、自動車の連結販売台数が0.5%減の475万8000台にとどまったものの、営業収益が9.5%増の26兆9600億円、営業利益が9.2%増の2兆1900億円となった。国内販売台数は5.6%増の102万4000台、海外販売台数は2.1%減の373万4000台だった。2026年11月5日付の中間期決算短信は、監査法人のレビュー対象外となっている。
円相場が大きく寄与
期中の平均為替レートは1ドル=159円(前年同期は146円)、1ユーロ=184円(同168円)だった。営業利益の増加額1854億円に対し、為替変動の影響は6850億円の押し上げ要因となった。決算説明資料によると、為替変動やスワップ等の評価損益の影響を除いたベースでは1950億円の減益だった。
その他の増減要因は減益方向に働いた。原価改善の努力は全体で3400億円の減益要因となり、内訳は中東影響の1250億円を含む資材価格の高騰による4650億円の下押しに対し、原価改善による押し上げは1250億円だった。営業面の努力は1650億円の増益要因で、台数・構成がマイナス1150億円、バリューチェーン収益がプラス700億円だった。「その他」は未実現損益の調整2363億円を主因に3046億円の減益要因となった。売上高営業利益率は前年同期と同水準の8.1%だった。
営業外損益以下の動向
税引前中間利益は前年同期比19.2%増の2兆9500億円、親会社の所有者に帰属する中間利益は26.1%増の2兆2400億円となった。当中間期には、日野自動車と三菱ふそうトラック・バスの経営統合に伴いトヨタが日野に対する支配を喪失し、日野およびその連結子会社計70社が連結範囲から除外された。これに伴い、トヨタは損益計算書上の営業利益より下の「その他の金融費用」に、支配喪失に伴う損失954億円を計上した。
7〜9月期(第2四半期)の実績では明暗が分かれた。営業利益が前年同期の8395億円から1兆1300億円に増加した一方、税引前利益は1兆2300億円から9905億円へ、親会社の所有者に帰属する四半期利益は9320億円から7594億円へとそれぞれ減少した。なお、前年同期(中間期)の販売台数実績には、日野ブランド車の連結販売台数5万1000台が含まれている。通期の販売台数見通しには日野ブランド車は含まれないが、連結販売台数にはトヨタの連結子会社が製造する一部の日野ブランド車が含まれる。
円高前提でも見通しを上方修正
2027年3月期通期の営業利益見通しは、前回予想を5000億円上回る前期比3.6%増の3兆9000億円に引き上げた。一方、営業収益見通しは従来の54兆円から53兆5000億円に下方修正した。通期の想定為替レートは、米ドルを従来の160円から157円へ、ユーロを181円から182円へとそれぞれ変更した。
| 項目 | 前回見通し | 今回見通し | 今回見通し(対前期比) |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 54.0兆円 | 53.5兆円 | +5.6% |
| 営業利益 | 3.4兆円 | 3.9兆円 | +3.6% |
| 税引前利益 | 4.57兆円 | 4.96兆円 | -3.7% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 3.25兆円 | 3.57兆円 | -7.2% |
決算説明資料の修正要因の内訳によると、為替変動の影響が200億円、原価改善の努力が50億円、営業面の努力が1400億円、諸経費の増減・低減努力が3650億円の増益要因となる一方、その他が300億円の減益要因として一部相殺した。経営陣は関税負担の軽減とバリューチェーン収益の拡大を要因に挙げている。通期の当期利益は前期比7.2%減、税引前利益は3.7%減となる見通しだ。また、業績を変動させる可能性があるリスク要因として、為替相場や関税などが挙げられている。
トヨタ自動車は11月12日に半期報告書を提出する見込みだ。
