ソニーグループ(6758)は通期営業利益予想を、7月時点の1兆7200億円から1500億円(9%)増の1兆8700億円へ引き上げた。11月5日の決算説明会資料では、映画およびゲーム分野の増益を主な要因に挙げている。売上高予想は12兆5000億円から13兆円へ、株主に帰属する当期純利益は1兆2100億円から1兆3300億円へ引き上げた。これらは7月時点の予想との比較であり、前年比とは異なる。中間期の決算短信によると、新たな営業利益予想は前期実績比29.2%増となる。
四半期業績は前年同期を大幅に上回る
7〜9月期の営業利益は前年同期の4290億円から45%増の6223億円、売上高は10%増の3兆4300億円だった。前年同期の為替レートを適用した場合、売上高は約4%増だったとしている。平均為替レートは1ドル=159.3円(前年同期は147.4円)だった。営業利益率は4.3ポイント上昇し18.1%となった。中間期(4〜9月)は売上高が6兆2700億円、営業利益が42.9%増の1兆1000億円だった。
前年の数値には金融事業が含まれていない。同社は2025年10月1日付でソニーフィナンシャルグループをスピンオフし、前年の4〜6月期から同事業を非継続事業として計上しているため、比較は継続事業のみが対象となっている。
映画とゲームが業績をけん引
映画分野は売上高が48%増の5137億円、営業利益は前年同期の139億円に対し926億円に達した。主に「スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ」の貢献による劇場興行収入の増加を要因に挙げている。同分野の通期営業利益予想は1500億円から3分の1引き上げ、2000億円とした。
ゲーム&ネットワークサービス分野の営業利益は、前年同期の1204億円から2201億円に増加した。増益の一部は前年同期の反動によるもので、前年同期にはBungieの一部無形資産の減損315億円と、資産計上した開発費の修正に伴う費用183億円を計上していた。ネットワークサービスや自社制作ソフトウェアの販売も伸びた一方、ハードウェアは販売台数の減少で減収となった。通期の営業利益予想は、自社制作以外のソフトウェア販売やコスト改善が寄与し、400億円引き上げて7000億円とした。主にタイトルの発売日変更による自社制作ソフトウェアの販売減少が一部相殺したとしている。
音楽分野の営業利益は74億円増の1228億円となり、通期予想はストリーミング収入を背景に250億円引き上げて4450億円とした。
| セグメント | 前期実績 | 7月時点予想 | 11月時点予想 |
|---|---|---|---|
| ゲーム&ネットワークサービス | 463.3 | 660.0 | 700.0 |
| 音楽 | 447.0 | 420.0 | 445.0 |
| 映画 | 104.9 | 150.0 | 200.0 |
| エンタテインメント・テクノロジー&サービス | 158.6 | 150.0 | 150.0 |
| イメージング&センシング・ソリューション | 357.3 | 420.0 | 450.0 |
| 連結 | 1,447.5 | 1,720.0 | 1,870.0 |
センサーとエレクトロニクスは振るわず
イメージング&センシング・ソリューション分野は、モバイル機器向けイメージセンサーの減収や販売数量の減少により、売上高が6%減の5776億円となった。営業利益は12%増の1546億円だったが、同社は増益幅の164億円を上回る259億円の為替の好影響を挙げている。通期の営業利益予想は、コストの減少や為替を追い風に300億円引き上げて4500億円とした一方、熊本地震の影響を悪化要因に挙げた。
エンタテインメント・テクノロジー&サービス分野は、イメージング事業の販売台数減少により売上高が1%減少した。営業利益は米国関税還付が寄与し、32億円増の641億円となった。通期の営業利益予想は1500億円で据え置いた。
新たな業績予想は、年度末までの想定為替レートを1ドル=153円前後、1ユーロ=175円前後としており、同社は実際の業績が予想と大きく異なる結果となりうると注意を促している。年間配当予想は中間配当17.5円を含め35円で据え置いた。
