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任天堂、減収下で中間利益49%増 ソフト構成比と関税還付が寄与

任天堂の4〜9月期の営業利益は、売上高が12.1%減少したにもかかわらず、ソフトウェアの構成比と金額非公表の米国関税還付が寄与し、49.1%増の2165億円となった。通期業績予想と年間162円の配当予想は据え置いた。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年11月5日3分で読める任天堂7974
木箱と帳簿の隣にある倉庫の棚に積まれたゲームカートリッジのケースとゲーム機本体の外装、および売上高が減少する中で利益が増加していることを示す抽象的な棒グラフ

任天堂(7974)の2026年9月までの6カ月間(中間期)決算は減収増益となった。同社の中間決算短信によると、売上高は12.1%減の9660億円、営業利益は49.1%増の2165億円だった。売上高が2倍以上に増えた前年同期は、売上高が1兆1000億円、営業利益が1452億円だった。

減収下で増益となった理由

任天堂は減収の要因をハードウェア販売台数の減少としている。一方、増益の要因としては、売上高に占めるソフトウェアの割合が上昇したことと、売上原価に計上していた米国IEEPAに基づき課された関税の還付を当会計年度の第1四半期に受けたことの2点を挙げた。発表資料には還付額の寄与度が記載されておらず、継続的なソフトウェアの好調による分と一時的要因による分の内訳は読み取れない。売上原価は7011億円から4796億円に減少した一方、販売費及び一般管理費は2533億円から2700億円に増加した。

販売台数・本数の数値は4〜9月期のみが対象となっている。Nintendo Switch 2はハードウェアが649万台、ソフトウェアが2449万本売れた。旧型のSwitchは、Switch 2でもSwitchのゲームを遊べることが寄与し、本体が127万台、ソフトウェアが6573万本売れた。個別に挙げられたタイトルの販売本数は、スプラトゥーン レイダースが242万本、ファイアーエムブレム 万紫千紅が134万本、旧型Switch向けのトモダチコレクション わくわく生活が881万本などとなっている。発表資料には前年同期の販売台数・本数が記載されておらず、ハードウェアの減少幅は示されていない。

ゲーム専用機のデジタル売上高は60.5%増の2496億円となった。任天堂はパッケージ併売ダウンロードソフトの売上増加などを一因に挙げている。映画ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービーの観客動員が寄与したとするIP関連収入等の売上高は、87.9%増の627億円となった。海外売上高は7624億円で、全体の78.9%を占めた。

営業利益以下の損益項目

経常利益は27.4%増の3007億円となり、持分法による投資利益608億円と受取利息267億円が寄与した。前年同期には185億円の為替差益があったが、当期は73億円の為替差損を計上した。親会社株主に帰属する中間純利益は11.0%増の2209億円だった。棚卸資産は3月31日時点の5398億円から8146億円に増加しており、任天堂は総資産が増加した主な要因の一つに挙げている。決算短信は監査人によるレビューの対象外となっている。

業績予想と配当

任天堂は5月8日に公表した通期業績予想を据え置いた。予想は売上高が2兆500億円(11.4%減)、営業利益が3700億円(2.7%増)、経常利益が4300億円(20.7%減)、純利益が3100億円(26.9%減)となっている。同社はSwitch 2のハードウェアとソフトウェアの投入を続けるとしており、10月にはゼルダの伝説40周年アニバーサリーエディションの本体を発売したほか、1月にはメトロイドのタイトルの発売を予定している。

取締役会は中間配当を1株当たり76円、総額876億円と決定した。前年同期は1株当たり42円、総額489億円だった。基準日は9月30日で、支払開始日は12月1日となっている。決算短信では配当予想の修正「有」と示されているが、配当に関するお知らせによると、年間162円の配当予想は5月時点から変更はない。5月の予想では年間合計のみが示されていたため、差し引きで期末配当は86円となる計算だ。前期の年間合計は219円だった。

任天堂の配当方針では、中間配当を中間期の営業利益の40%と定めている。年間配当は、通期営業利益の40%と連結配当性向60%のいずれか高い方としている。