本文へ移動

金融プロフェッショナル向けに、日本の市場・ビジネス情報を平日夕方に配信。

無料登録
Tokyo BriefTokyo Brief 日本語版日本のビジネスニュースを、夕方に総まとめ。

記事

スマレジ、カシオ子会社のPOS事業を1円承継 既に2029年終了予定

スマレジはカシオ子会社CXDネクストのレジ連動型クラウド・キャッシュレス決済顧客を対価1円で承継する。ネットレジ事業が2029年に終了するまでの期間を使い、顧客に自社プラットフォームへの移行を働きかける。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年9月25日2分で読めるスマレジ4431
店舗のレジ端末と、顧客データが一つのクラウドPOSサービスから別のサービスへ移行する様子を示す簡単な図のイラスト

大阪市に本社を置き、東証グロースに上場するクラウド型POS事業者のスマレジ(4431)は2026年9月25日、カシオ計算機の完全子会社である株式会社CXDネクストのネットレジ事業を吸収分割により承継することを取締役会で決議したと東京証券取引所に開示した。両社は同日付で分割契約を締結し、効力発生日は2026年12月1日を予定している。

対価は1円。スマレジの資本金に変動はない。

取引概要
スマレジが2026年9月25日付の開示で明らかにした条件。
項目詳細
承継会社スマレジ(東証グロース:4431)
対象事業CXDネクストのネットレジ事業(レジ連動型クラウドサービス及びキャッシュレス決済)
対価¥1
契約締結日2026年9月25日
効力発生日2026年12月1日(予定)
承継事業の売上高1億9100万円(2026年3月期)
除外対象CXDネクストの従業員との雇用契約、CXDネクストの中小企業向け事業

取引の対象となるのは、CXDネクストがレジ連動型クラウドサービス及び店舗向けキャッシュレス決済サービスを提供する事業で、2026年3月期の売上高は1億9100万円だった。スマレジ自身の事業は2026年4月期に売上高133億5000万円、営業利益32億2000万円を計上しており、買収対象事業は買い手に比べ小規模だ。

もっとも、この事業には終了時期があらかじめ組み込まれている。CXDネクストは2024年8月、ネットレジ事業を2029年中に全面的に終了する方針を公表していた。スマレジは、それまでの間、既存顧客向けにサービスを継続すると説明し、顧客に自社のクラウド型POSプラットフォームへの移行を提案することで、店舗向け顧客基盤の拡大を目指すとしている。

今回の分割によりすべてが承継されるわけではない。CXDネクストの従業員との雇用契約や、中小企業向け販売管理・経営支援ソフトウェアを手がける別事業は、承継の対象外となる。スマレジが承継する資産・負債には前払費用や工具器具備品、ソフトウェアなどが含まれるが、その評価額は効力発生日の前日時点の残高に基づいて確定するため、現時点で具体的な金額は示されていない。スマレジは、本件が2027年4月期の業績に与える影響は軽微になるとみている。今回の開示が一部省略できるのは、スマレジの総資産の増加額が直近事業年度末の純資産額の10%未満、売上高の増加額が直近事業年度の売上高の3%未満にとどまる見込みであるためだ。また、本件は会社法上の簡易分割に該当し、スマレジでは株主総会の承認を必要としない一方、CXDネクストは12月の効力発生前に自社の株主総会の承認を得る必要がある。