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ファラロンがヤマトホールディングス株5.02%取得、会長退任を提案

ファラロン・キャピタル・マネジメントがヤマトホールディングス株の5.02%保有を開示し、書簡と面談を通じて会長の取締役退任と社長以外の全取締役を社外取締役とする体制への移行を提案したと明らかにした

執筆:Tokyo Brief Desk2026年11月2日3分で読めるヤマトホールディングス9064
荷物の仕分けコンベヤーの横に取締役会の椅子が一列に並び、そのうち1脚が離れた位置に置かれ、間に境界線が引かれているイラスト。

米投資会社ファラロン・キャピタル・マネジメント・エルエルシーは11月2日、ヤマトホールディングス(9064)の株式5.02%を保有していることを開示した。提出された報告書は通常の開示より踏み込んだ内容で、宅配大手の同社に対して会長の退任と、社長を除く全取締役を社外取締役とする取締役会構成への刷新を求めていることを明記している。

保有比率と取得状況

ファラロンの保有株数は1810万8700株で、2026年8月31日時点の発行済み株式総数3億6049万6492株の5.02%に相当する。上場企業の株式保有比率が5%を超えた際に国内法で義務付けられる大量保有報告書として提出されたもので、報告義務発生日は10月28日、関東財務局への提出日は11月2日となっている。

報告書の最近60日間の取得状況によると、ファラロンは8月31日から10月28日にかけての大半の営業日に市場内で株式を取得しており、直近の10月28日には12万株を取得した。取得資金はすべて自己資金の376億2000万円で、借入金はない。保有目的は「純投資、及び、発行者の中長期的な企業価値の向上を目的とした建設的な対話」としている。

経営陣への問題提起

ファラロンは業績低迷の原因を市場環境ではなく経営陣にあるとみている。報告書では、ヤマトホールディングスが2022年3月期から2026年3月期まで5期連続で期初の営業利益予想を下方修正し、収益性も同じ事業環境にある同業他社と比べて著しく低いと指摘。業界環境が変化する中でも、過去の成功体験に基づく経営方針や意思決定の在り方を見直さなかったことが主因だと主張している。これらはファラロン側の主張であり、報告書にヤマトホールディングス側の見解は記載されていない。

2つの提案

ファラロンは、2026年4月に社長執行役員、同年6月に代表取締役社長に就任した現社長が過去のしがらみから脱却し、大胆な改革を実行するには、長年にわたり社長として経営を主導してきた現代表取締役会長が退く必要があると主張。書簡および面談を通じて、同会長の代表取締役解職と取締役退任を提案したとしている。

また、同様の方法で、社長以外の全取締役を社外取締役とする「モニタリング・ボード」への移行も求めた。これにより経営に対する監督機能を強化し、業務執行陣の権限と責任を明確化できるとしている。ヤマトホールディングスがこれら2つの提案に同意したかどうかは、報告書には記載されていない。

今後の展開

今回の報告書では、別項目の「重要提案行為等」は「該当なし」としている。ただ、収益性の改善や事業構造改革、ガバナンス機能の向上に必要な場合には、追加の提案を行う可能性があるとした。具体的には、役員の選任、取締役会の人数や任期の変更、合併、株式交換、事業売却、配当政策や資本政策の変更、上場廃止、第三者による支配権の取得などを挙げている。提案を行うか否かや、その内容、時期、条件はいずれも未定としている。