三菱化工機(6331、東証プライム)と月島ホールディングス(6332)は、両社の取締役会の承認を経て、2026年9月30日に経営統合契約と株式交換契約を締結した。月島ホールディングス株1株は三菱化工機株0.88株に交換される。月島ホールディングスは2027年3月30日(予定)に東京証券取引所で上場廃止となり、グループは新たな持株会社、三菱月島化工機ホールディングス株式会社の下で運営される。
統合の仕組み
持株会社に至る手順には複数の段階がある。2027年4月1日(予定)に、三菱化工機は持株会社として必要な機能を除く全事業を、9月30日に設立した完全子会社に承継させる。その後、三菱化工機が株式交換完全親会社、月島ホールディングスが完全子会社となる。完了時に、三菱化工機は持株会社の商号に、子会社は三菱化工機の商号にそれぞれ変更する。
続いて2件の合併が、いずれも2027年7月1日に予定されている。月島ホールディングスは新持株会社に吸収合併される。両社は、中間の純粋持株会社を存続させないためとしている。子会社の月島機械は、産業機械事業を担う新たな三菱化工機の事業会社に合併される。
水事業のさらなる集約は、2023年にJFEエンジニアリングと設立した月島JFEアクアソリューションへの統合を検討している段階にとどまる。JFEエンジニアリングとの協議は今後で、時期は未定。
日本の会計基準上、今回の株式交換は逆取得に当たり、月島ホールディングスが取得企業、三菱化工機が被取得企業となる。持株会社の連結決算でのれんが生じる見込みだが、金額は未確定。
交換比率
株式交換で交付する三菱化工機株は3481万1735株(予定)で、うち新規発行は3415万1480株。この株数は、2026年6月30日時点の月島ホールディングスの発行済み株式4012万5800株と自己株式56万7010株に基づく。月島ホールディングスが先に自己株式を消却する予定のため、変わる可能性がある。三菱化工機の発行済み株式数は6月末で2374万1850株だった。交換比率は、算定の前提条件に重大な変更が生じた場合に改定できる。
三菱化工機のアドバイザーは三菱UFJモルガン・スタンレー証券、月島ホールディングスのアドバイザーは野村證券で、算定基準日はいずれも2026年9月29日。市場株価基準のレンジは両社とも0.79~0.83だった。野村證券の類似会社比較は0.66~0.80、DCF(ディスカウンテッド・キャッシュフロー)は0.84~1.28。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は類似会社比較が0.52~1.23、DCFが0.70~1.24だった。合意した0.88は、市場株価基準の両レンジと野村證券の類似会社比較のレンジを上回る。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の算定は、三菱化工機の取締役会のみに宛てたもので、フェアネス・オピニオンでも株主への推奨でもない。両社は、両社間で利益相反は想定されないとして、特別な利益相反回避措置はとらなかった。
株主総会と条件
両社の臨時株主総会の基準日は2026年10月16日(予定)で、総会はいずれも12月4日に開く予定。三菱化工機の総会では吸収分割の議案も諮る。月島ホールディングスの最終売買日は2027年3月29日(予定)。統合は両総会の承認と許認可の取得が前提となる。株式交換契約は、いずれかの株主総会で否決された場合、効力発生日の前日までに独占禁止法上の待機期間が終了していない場合、または公正取引委員会が株式交換を妨げる措置をとった場合に失効する。日程は変更される可能性がある。
会社目標
両社は2036年3月期に、グループ売上高3500億円、営業利益300億円以上を目標とする。うちシナジー効果は売上高500億円、営業利益80億円を見込む。いずれも会社側の目標である。2026年3月期の連結売上高と営業利益は、三菱化工機が842億4000万円と91億8000万円、月島ホールディングスが1489億5000万円と98億4000万円だった。
統合後の詳細な経営計画は今後示される。持株会社は、統合に伴う希薄化を補うため、株式交換の効力発生後およそ2年間にわたり、自社株買いを含む株主還元を検討する方針。金額は示されていない。三菱化工機の現社長が会長に、月島ホールディングスの社長が社長に就き、取締役は発足時に9人で、うち5人は社外からの選任となる(予定)。
