本文へ移動

金融プロフェッショナル向けに、日本の市場・ビジネス情報を平日夕方に配信。

無料登録
Tokyo BriefTokyo Brief 日本語版日本のビジネスニュースを、夕方に総まとめ。

記事

トランプ氏、日米首脳会談で円安懸念 財務相が明らかに

片山財務大臣は、日銀が政策金利を1.25%程度に引き上げる決定をした数日後、長期金利が一時3.115%を超えて30年ぶりの高水準となる中、先日の首脳会談でトランプ大統領が円安への懸念を示したことを初めて明らかにした

執筆:Tokyo Brief Desk2026年9月28日2分で読める
金利上昇を示す債券利回りの折れ線グラフと積み重なった円紙幣、為替レートのティッカーを組み合わせ、日本の金利上昇と円安を表現したイラスト

片山財務大臣は9月25日の記者会見で、表向きは金利とは関係のないように見えて、実際には金利に深く関わる内容を明らかにした。片山氏によると、先日の日米首脳会談でトランプ大統領が円安への懸念を示し、高市総理は一般論として、円の過小評価は問題であると述べたという。片山氏はこのやりとりについて公に言及するのは今回が初めてだとし、今後もベッセント米財務長官との間で為替を含む様々な事項について緊密なやりとりを続けていくと述べた。

この発言は、日銀が9月18日の金融政策決定会合で政策金利を1.0%程度から1.25%程度に引き上げることを決定した1週間後に飛び出した。3か月ぶりの利上げだった。片山氏によると、植田総裁は会合後の記者会見で、基調物価上昇を2%程度の水準で安定させることが重要な観点になっており、政策の局面が変化したと説明したという。片山氏は金融政策の具体的な手法については日銀に委ねられるべきだと繰り返し、それ以上のコメントは差し控えた。

会見に出席した記者は、利上げ決定後に市場で円安が大きく進んだこと、また長期金利が一時3.115%を超えて30年ぶりの高水準となったことを指摘した。片山氏はいずれの点も否定しなかったが、円相場の動きについての言及や、日銀が9月18日夜にレートチェックを実施したとの報道の確認は避け、金利に影響を及ぼす様々な要素について財務省としてできることをきちんと行っていると述べるにとどめた。

片山氏は為替に関する発言を、新たな約束ではなく過去の経緯に位置づけた。同氏は7月31日の協調介入、28年ぶりとなる日米共同介入、そして8月3日に両政府がそれぞれ発表した共同声明を挙げ、今回の首脳会談ではこうした経緯が改めて確認されたと述べた。また、高市総理が首脳会談の冒頭、米国側代表団に対し、日本側のカウンターパートは誰も交代していないと伝えたことも紹介した。内閣改造で18人中10人の閣僚が交代したにもかかわらず、着席順にルビオ国務長官、ベッセント財務長官、ラトニック商務長官、ヘグセス国防長官と向き合う日本側の担当者は全員留任しているという内容だった。

片山氏はトランプ大統領の懸念について発言内容以上の説明はせず、首脳会談で介入の具体的な手法が議論されたかどうかも明らかにしなかった。同氏が確認したのは、7月31日の介入と8月3日の声明が首脳会談の場で改めて確認されたという点のみであり、それ以上の為替に関するやりとりは、ベッセント長官との継続的な対話に委ねるとした。