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政策ウォッチ

経産省、中部電力への業務改善命令に向け正式手続を開始

経産省は10月30日、中部電力に対する業務改善命令に向けた行政手続を開始したが、命令はまだ発出されていない。あわせて12月から2月までの冬季の電気・ガス料金支援を決定した。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月30日3分で読める
送電鉄塔を背景に、冬季補助の対象月を示す3本の伸びる棒グラフと並んだ電気メーターおよびガスメーター。

経済産業省は中部電力への業務改善命令に向けた正式な手続を開始したが、命令自体は発出されていない。経産相は10月30日の閣議後記者会見で、電気事業法に基づく命令を「早期」に発出するため、同日付で行政手続法に基づく手続を始めたと明らかにした。

中部電力をめぐる経産省の説明

経産相によると、同省は前日に3件の不適切事案に関する報告徴収命令への回答を中部電力から受領した。相次ぐ事案の発覚を「遺憾の極み」とした上で、同社の改革が抜本的かつ十分なものとなり、確実に実行されるよう、回答を精査して「最大限厳格に」対応する考えを示した。

記者からの質問では、浜岡原子力発電所の3・4号機の基準地震動と、2億円余りの過大請求と指摘された1・2号機の廃炉をめぐる不適切事案の2点が挙げられた。経産相は答弁で金額や命令発出の時期には触れず、指摘された他の課題も報告徴収命令への回答に含まれると述べた。

手続の開始は命令に向けた一段階であり、命令そのものではない。経産省の回答では命令の内容も期限も示されていない。 Tokyo Briefの過去の報道

政策解説:冬季の電気・ガス料金支援

同会見で経産相は、昨冬より1カ月前倒しして12月から2月まで電気・ガス料金の補助を実施すると発表した。電力使用量がピークとなる1月と2月に支援を重点化する。主に家庭向けの低圧電力は1キロワット時当たり12月が1円、翌2カ月が各4.5円。主に中小企業が利用する高圧電力は12月が0.5円、1月と2月が各2.3円とする。ガスは1立方メートル当たり12月が4円、1月と2月が各18円となる。

冬季の電気・ガス料金支援(12〜2月)
2026年10月30日に経産相が発表した支援単価。3月分は未定。
区分12月1月2月
低圧電力・主に家庭向け(1kWh当たり)¥1¥4.5¥4.5
高圧電力・主に中小企業向け(1kWh当たり)¥0.5¥2.3¥2.3
ガス(1立方メートル当たり)¥4¥18¥18

経産省によると、標準的な家庭では3カ月間で電気・ガス合わせて昨冬並みの約7000円の負担軽減となる。3月の支援継続については、気候の状況やエネルギー価格の動向を見極めて判断する。

経産相は燃料油補助金にも言及した。12月以降、原油価格の動向を注視しつつ、春先に向けて基準価格を毎月5円ずつ引き上げることを「基本」とする。同日の閣議では、中東情勢等対応予備費から1兆1459億円を燃料油激変緩和対策基金に充てることが決定された。同省はこれにより必要な基金規模を確保できるとしている。経産相は補助の段階的縮小について、来年4月以降の飲食料品の消費税率引き下げなど、切れ目のない物価高対策を講じたいとする政府の意向と関連付けた。