日本航空(9201)の2026年9月30日までの6カ月間(中間期)決算は増収減益となった。売上収益は前年同期比11.7%増の1兆990億円に伸びたが、営業費用は16.5%増の1兆380億円に膨らみ、航空燃油費だけでも47.4%増の2856億円となった。同社が中間利益から法人所得税費用、利息およびその他の財務収益・費用を除いたものとして定義する財務・法人所得税前利益(EBIT)は、36.0%減の702億円に落ち込んだ。EBITマージンは前年同期の11.2%に対し6.4%だった。親会社の所有者に帰属する中間利益は42.2%減の391億円となった。
| 項目 | 2025年9月までの6カ月間 | 2026年9月までの6カ月間 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 9839億円 | 1兆990億円 | +11.7% |
| 営業費用 | 8908億円 | 1兆380億円 | +16.5% |
| 航空燃油費 | 1938億円 | 2856億円 | +47.4% |
| 航空燃油費以外の費用 | 6970億円 | 7526億円 | +8.0% |
| EBIT | 1097億円 | 702億円 | -36.0% |
| EBITマージン | 11.2% | 6.4% | -4.8ポイント |
| 親会社の所有者に帰属する中間利益 | 676億円 | 391億円 | -42.2% |
コスト上昇の要因
日本航空によると、中東情勢の緊迫化で航空燃油価格が高騰したほか、継続する円安基調がコストを押し上げた。航空燃油費以外の費用は伸びが大幅に小さく、8.0%増の7526億円だった。
日本航空は、国際線でコスト増の大部分を吸収できた要因として、好調なインバウンド需要、日本発ビジネス需要、AI・半導体関連需要を挙げている。さらに、国際線では燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)テーブルの引き上げや需要を捉えたレベニューマネジメント、国内線では高需要期における前広な旅客の取り込みや柔軟なレベニューマネジメントも奏功し、国際線・国内線ともに単価が大幅に上昇したという。また、第2四半期には政府補助金の受領や燃油サーチャージの改定も費用増を抑えたとしている。
輸送量は単価ほど伸びなかった。フルサービスキャリア事業の有償旅客数は2256万人と前年同期の97.6%にとどまり、有償座席利用率は84.5%から82.8%に低下した。
セグメント別の業績は明暗が分かれた。フルサービスキャリア事業のEBITが45.3%減の416億円、LCC事業のEBITが73.0%減の18億円に落ち込む一方、マイル/金融・コマース事業のEBITは5.4%増の222億円となり、日本航空は同事業が当中間期の黒字の土台になったとしている。
通期業績予想と配当
日本航空は4月30日に公表した通期業績予想を据え置いた。売上収益は2兆950億円(前期比4.1%増)、EBITは1800億円(同17.4%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は1100億円(同20.1%減)を見込む。通期EBIT予想のうち、上期実績は702億円だった。
取締役会は普通株式の中間配当を1株当たり48円と決議した。前年同期の46円から増配となり、配当総額は206億円で、直近の配当予想通りとなった。普通株式の年間配当予想は期末48円と合わせた96円としている。普通株式と権利関係の異なる第1回社債型種類株式については、中間配当を1株当たり131円50銭(総額26億3000万円)とし、年間配当予想は331円50銭としている。いずれも支払開始日は2026年12月10日。
この社債型種類株式は2026年6月3日に発行され、日本航空は調達資金の一部をエアバスA350型機やボーイング737-8型機などの機材購入に充てる予定だ。9月30日時点の総資産に対する親会社の所有者に帰属する持分の比率は45.1%と、3月末の40.3%から上昇した。なお、同社は第2四半期(中間期)決算短信が公認会計士または監査法人のレビューの対象外であること、また将来に関する記述はその達成を約束する趣旨のものではないことを付記している。
