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政策ウォッチ

政府、中東対応予備費1兆1480億円を閣議決定 ほぼ全額を燃料油価格抑制に

政府は10月30日、中東情勢等対応予備費から1兆1480億円の支出を閣議決定した。内訳は経済産業省の燃料油価格激変緩和対策基金に1兆1460億円、タクシー向けLPガス支援に22億5000万円で、予備費2兆5000億円の残額は7359億円となった。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月30日2分で読める
ガソリン計量機に繋がる燃料油槽所のタンクとタンクローリー、および供給配管のバルブに予備費の貯水槽から資金が注ぎ込まれる様子を描いたイラスト。

政府は2026年10月30日、今年度の一般会計中東情勢等対応予備費から1兆1480億円を支出することを閣議決定した。ほぼ全額が燃料油価格の抑制という単一の事業に充てられる。財務省の閣議決定資料では支出先が2省に分かれているものの、配分は大きく偏っている。

資金の配分先

経済産業省には燃料油価格激変緩和対策事業として1兆1460億円が配分される。国土交通省には、タクシー事業者に対する液化石油ガス価格激変緩和対策事業という別事業として22億5000万円が配分される。この2項目の合計が総額の1兆1480億円となる。閣議決定の表では金額が千円単位で記載されている。

経産省計上分は2つの事業ではなく単一の事業だ。10月29日付の同省の要求書は、財務相に対し承認日を10月30日付とするよう求めている。

燃料対策資金の使途

経産省の要求書によると、この資金は同事業を支える基金の造成費用に充てられる。補助金は事業を運営する一般社団法人への定額補助であり、燃料代を直接支払うものではない。要求理由としては、中東情勢を受けてエネルギー価格が高騰する中、燃料費の上昇によって国民生活や経済活動に支障が生じないようにするためとしている。

経産省の事業概要は、この措置を「当面の間」の緊急措置と位置づけている。国が事業資金を拠出し、卸価格を抑えるために石油元売り事業者に資金を支給することで、小売価格の抑制を図る仕組みだ。対象油種はガソリン、軽油、灯油、重油、航空機燃料の5種。目標として、レギュラーガソリンの全国平均小売価格を想定価格水準に抑えることを掲げている。

事業概要には、同事業の予備費予算額として1兆1459億円が記載されている。要求書によると、この支出は予備費の使用等に関する1954年の閣議決定の第3項第3号後段に該当する。経産省の資料には、ガソリンの想定価格水準や事業の終了時期は明記されていない。

予備費の集計

閣議決定は予備費の残高状況も示している。予算支出の承認は元売り事業者への実際の支給額とは異なり、表に記録されているのは前者のみだ。

閣議決定に記載された中東情勢等対応予備費の内訳
原資料の数値は千円単位、表示は簡略化した円表記。財務省の閣議決定表に記載の数値。
項目金額
予備費予算額2兆5000億円
前回までの使用額6160億円
今回使用額1兆1480億円
差引残額7359億円

閣議決定の表によると、今回の決定後の予備費残額は2兆5000億円のうち7359億円となる。表では前回までの使用額と今回の使用額が別項目として記載されているため、ここでも原資料の通りに示す。

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