財務相は10月30日、ガソリン支援の財源として中東情勢等対応予備費から1兆1480億円を使用することを同日午前の閣議で決定し、同予備費の残額が7359億円になったと明らかにした。閣議後記者会見での発言として財務省が公表した。これは同決定に関する財務省自身の説明であり、新たな閣議決定ではない。決定自体の詳細はTokyo Briefの既報を参照。
ガソリン、毎月5円ずつ段階調整
財務相は今回の措置を、急激な価格変動を和らげる一時的な激変緩和措置だと説明した。今回の予備費使用により、当面のガソリン支援に必要な基金規模を確保する。
補助金の基準価格は10月と11月は現行の170円に据え置く。12月に175円へ引き上げ、政府としては春先に向けて毎月5円ずつ引き上げていく考えだ。予備費の使用額は、この前提で12月までの所要経費を賄う規模とした。基準価格は補助金制度上の政策指標であり、発表資料では店頭の小売価格とはされていない。
財務相はその理由も説明した。1リットル当たりの補助単価は足元で50円を超え、過去最高の水準に達していると指摘。価格を抑えるため、1日当たり100億円を超えるペースで公費が投じられている。与野党双方の議員からは段階的な見直しや出口戦略を求める声が上がっていた。基準価格を一度に引き上げれば段差が大きすぎ、家計や経済活動に打撃を与えかねないとした。また、来年4月からの飲食料品の消費税率引き下げは、切れ目のない物価高対策の一環として別途対応していると述べた。
冬季の電気・ガス料金支援
高市首相は前日、電気・ガス料金の支援を12月に開始し、12月から2月までの3カ月間実施すると表明し、3カ月間で7000円という目安を示した。財務相は、12月から寒さが本格化するため実施時期を前倒ししたと説明した。
記者からはこの支援の予算規模や財源について質問が出たが、財務相は明言しなかった。首相の発言を受け、要求官庁である経済産業省と今後調整すると述べた。3月以降の継続有無は未定で、中東情勢と絡む気候やエネルギー価格を踏まえ、その時点で対応を改めて検討するとしている。
会見のその他の要点
外国為替資金特別会計(外為特会)の剰余金について問われた片山氏は、毎年の剰余金の30%以上を留保するルールを基本方針として維持すると述べた。一般会計への繰入額は毎年度の予算編成過程で、外為特会の財務状況や一般会計の財政状況を勘案して決定される。岸田政権下ではこの基準を上回る繰り入れを実施した実績があるとも指摘した。
また、現在国会で審議中の消費税支援金について、政府が具体的な支給要件を提示した事実はなく、法案審議を通じて引き続き各党と協議していくと述べた。
