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メディパルホールディングス、配当の株主総会決議容認を12月15日の総会に付議 取締役会の権限は維持

メディパルホールディングスは12月15日の株主総会に定款第39条の変更案を諮り、取締役会に加えて株主総会でも配当を決定できるようにする一方、同変更の可決を条件とする特別配当と850億円の自己株式取得には反対を表明した

執筆:Tokyo Brief Desk2026年11月5日3分で読めるメディパルホールディングス7459
円硬貨の束と帳簿の横に、取締役会用と株主用の2つの鍵穴がある金庫の扉を描いたイラスト。

メディパルホールディングスは12月15日の株主総会で、株主による配当決定を認めない定款規定の変更を諮る。取締役会自身の決定権限は手放さない内容で、変更後は取締役会に加えて株主総会でも配当を決定できるようになる。

東証プライム上場の卸売会社である同社(証券コード7459)は、11月5日の取締役会後にこの議案を発表した。Tokyo Briefの過去の関連記事

定款第39条の変更内容

現行の定款第39条は、剰余金の処分や配当、その他会社法第459条第1項に定める事項の決定は、法令に別段の定めがある場合を除き取締役会の決議によると規定している。同第2項では、これらの事項は株主総会の決議によっては定めないとしている。

変更案は、「取締役会の決議による」を「取締役会の決議によることができる」に改め、第2項を削除する。法令に別段の定めがある場合の例外規定は維持され、同条が挙げる事項以外の資本配分に関する決定権限も変わらない。総会で承認されれば同日付で発効するが、それまでは提案段階にとどまる。

同一内容を2者が提案

第1号議案は、同一内容の会社提案および株主提案として上程される。提案株主はThe Northern Trust Company AVFC Re: Silchester International Investors International Value Equity Trust。株主提案書によると、The Northern Trust Companyは同ファンドのカストディアンとしてノミニー勘定で持分を保有しており、Silchester International Investorsが今回の請求を行う権限を付与されているという。

メディパルホールディングスは提案理由について、これまでは機動的な資本政策を図るため配当を取締役会の決定事項としてきたが、還元や成長投資を巡る株主との対話の重要性が増しており、株主総会で意思を表明できる機会を確保するためだと説明している。一方、提案株主は前回の定時株主総会で自身の株主提案を拒否する根拠としてこの条項が使われたと主張する。取締役会はこれを否定し、会社法および定款第39条に照らして株主提案の対象事項に該当しなかったため法令と定款に則って対応したにすぎず、上程を拒否したのではないと反論している。

取締役会は社外取締役を含む全会一致で付議議案を決議した。総会は12月15日午前10時から東京ベイ有明ワシントンホテルで開かれる。提案株主から11月2日付で届いた書面は行使期限を過ぎていたが、同社は新たな株主提案としてではなく、従前の請求内容を修正するものとして受理した。

採決の焦点となる他議案

総会にはほかに3議案が上程されており、いずれも取締役会が反対する株主提案だ。内容は10月に社長を退いた取締役の解任、1株当たり122円(総額約249億円)の特別配当、および1年以内の上限3380万株・総額850億円の自己株式取得である。特別配当と自己株式取得は第1号議案の可決が条件となっている。同社は、定款変更が可決されれば両議案とも法的拘束力を持つ決議となり、双方が承認された場合は約1099億円が短期間で社外へ流出するとしている。

取締役会は還元より投資を優先する立場を取る。利益のほぼ全額を還元に充てれば成長投資の機会が奪われるほか、850億円は2026年9月末時点の株主資本の約15.4%に相当すると指摘する。医薬品の供給を担う上で財務の健全性が重要だと主張している。また、資本コストの認識を6~7%に見直したことや、2027年3月期の自己資本利益率(ROE)が8%を上回る見込みであることを挙げ、現在の40%以上とする総還元性向の目標引き上げに向けた検討を始めたとしている。