クラサスケミカルは9月29日、東証スタンダード市場に証券コード646Aで上場した。これでレゾナック・ホールディングス(4004)の石油化学事業のパーシャル・スピンオフについて、明示されていた最後の条件が整った。上場は完了したが、分配はこれからだ。スピンオフは10月1日(木)付で効力が生じ、レゾナックとの会計上の切り離しはその後になる。上場承認は先の記事で報じた。
10月1日に変わること
レゾナックは、上場が完了し承認も取り消されていないため、スピンオフは予定通り実行されると説明した。承認が取り消されないことは、効力発生の条件だった。実行後、レゾナックのクラサスケミカル株の保有比率は20%未満となり、クラサスケミカルは連結子会社でなくなる。レゾナックはクラサスケミカルに重要な影響力を持たない見込みで、同社は持分法の適用対象からも外れる予定だ。
クラサスケミカルが出した親会社異動の開示は、これを数字で示している。レゾナックは保有株の81.43%を現物配当として自社の株主に分配する。レゾナックの議決権数は234万4154個(100.00%)から43万5266個(18.57%)に減り、親会社ではなく筆頭株主となる。クラサスケミカルの中間期決算短信によると、9月30日の基準日時点のレゾナック株主は、レゾナック株1株につきクラサスケミカル株1株を受け取る。親会社異動の開示は、この異動がクラサスケミカルの業績見通しに影響しないとしている。残る持ち分について、計画は示していない。
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 9月29日(火) | レゾナック株が権利落ち、クラサスケミカル株が東証スタンダード市場で取引開始 |
| 9月30日(水) | 現物配当の基準日 |
| 10月1日(木) | 現物配当の効力発生日・分配実行日 |
切り離される会社
クラサスケミカルは、石油化学事業の単一セグメントの企業グループだ。2026年12月期は、売上高3234億円(6.4%増)、営業利益30億円(28.8%減)、親会社株主に帰属する純利益17億円(45.1%減)を見込む。中間期の売上高は1320億円、営業利益は35億6000万円だった。
中間期の業績は、在庫評価の影響が大きい。クラサスケミカルによると、ナフサ価格の急騰で、売上総利益にプラスの在庫評価影響が72億円生じた。通期予想では、ナフサ価格の下落により7月以降に82億円のマイナスの在庫評価影響が出ると想定している。同社は中間期に179億円の営業キャッシュフローの流出も計上した。短期借入金は2025年末の521億円から673億円に増え、現金は173億円から95億円に減った。
株主還元では、クラサスケミカルは株主資本配当率5%を目標とし、年間配当は1株12円を予想する。中間期の決算短信は公認会計士または監査法人のレビューの対象外で、同社は実際の業績が予想と大きく異なる可能性があると注意を促している。
注目点
日付上の要点は順序だ。レゾナック株は9月29日に権利落ちとなり、基準日は9月30日、効力発生日は10月1日となる。分配が実行されるまで、レゾナックはクラサスケミカルの全株を保有している。
