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IDOM、売上高予想を上方修正 利益・配当予想は下方修正

IDOMは通期の売上高6550億円を見込む一方、在庫処分、オークション相場の下落、大型店13店の出店に向けた採用が重荷となり、営業利益は240億円から減って185億円にとどまる見通し。年間配当予想は31円38銭に下がる。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月14日3分で読めるIDOM7599
販売店の敷地に並ぶ中古車と、卸売レーンから小売ショールームへ向かう車列、車の鍵で作られた下降する棒グラフ

IDOM(7599)は2027年2月期の売上高予想を上方修正した一方、利益予想はすべて下方修正した。東証プライム上場の中古車販売会社である同社は、中間決算と同時に公表した業績予想の修正で、連結売上高を従来の6290億円から6550億円に引き上げ、営業利益は240億円から185億円へ22.9%引き下げた。

中間期で未達となった点

8月31日までの6カ月間の売上高は3181億円と、4月13日公表の予想3010億円を上回った。営業利益は87億7100万円で予想の119億円に届かず、純利益は52億100万円で70億5000万円に届かなかった。前年同期比では増収増益で、売上高は17.7%、営業利益は8.6%、純利益は6.7%増えた。国内直営店の小売台数は8万8043台と、中間期として過去最高だった。未達は会社自身の予想に対するもので、前年に対してではない。

IDOMは未達の要因として次の3点を挙げた。

  • 小売販売台数は計画の9万台に対し8万8000台にとどまった。将来の出店に向けて採用した中途人材が戦力化するまでに時間を要したためだ。小売1台当たり粗利は計画通りの水準を維持した。
  • 第2四半期に中古車オークション相場が例年より急激に下落し、卸売粗利に響いた。IDOMは卸売処分から小売処分へのシフトを進めたが、第1四半期の滞留在庫の処分も重なり、卸売1台当たり粗利は想定を下回った。相場の下落幅は発表資料に示されていない。
  • 販売費及び一般管理費は計画の410億円に対し432億円となった。下期に開業する店舗の要員の先行採用と処遇改善に加え、顧客管理ソフトなどのデジタル関連支出が重なった。

下期はコスト増

通期予想の下方修正には、上期の営業利益の計画未達31億円がそのまま織り込まれ、さらに成長投資が上乗せされている。IDOMは大型店の出店計画を10店から13店に引き上げ、卸売販売台数も増える見通しとしたため、売上高予想が上がった。売上総利益は、第1四半期の在庫処分と新規大型店の効果で当初想定を上回るとみており、先行採用した人材の戦力化で現場の生産性も改善するとみている。一方、下期に大型店10店を開業するため、開業準備費、設備関連費、人件費、買い取り強化に向けた広告宣伝費で経費は計画を上回る見込み。同社は、売上総利益の増加分だけではこれを吸収できないとして、下期の営業利益を97億円と見込む。決算短信では、修正後の通期営業利益は前期比6.2%減となる。

IDOMの通期予想、修正前後
2027年2月期の連結業績予想。前回予想は2026年4月13日付。1株当たりを除き単位は10億円。
項目前回予想修正予想
売上高6290億円6550億円
営業利益240億円185億円
経常利益224億円164億円
親会社株主に帰属する純利益142億円105億円
1株当たり純利益¥141.42¥104.58

配当は業績修正に連動

IDOMは配当方針を連結業績連動型とし、連結配当性向30%程度を目安にしているという。中間配当は1株15円54銭、総額15億6000万円とした。従来予想は21円06銭、前年同期は15円43銭だった。期末配当予想は21円37銭から15円84銭に下がり、年間予想は42円43銭から31円38銭になる。前期の年間配当は35円60銭だった。

同社は業績連動型の配当方針そのものも見直している。理由として資本効率と、株主還元の安定性・予見可能性を高める点を挙げた。新方針は2027年4月に次期中期経営計画と併せて公表する予定。2026年1月23日に導入したデジタルギフトの株主優待制度は、株主数の増加に伴い運用・管理コストが膨らんだため、2027年8月末の株主名簿に記載された株主への2027年11月予定の進呈をもって終了する。

オークション相場に関する説明は、IDOMが自社の卸売粗利について示した見方であり、独立した市場指標ではない。